February 08, 2023
子供がいたずらを注意されても繰り返すのは「叱る」から。
February 02, 2023
教科指導・教材研究の「自腹」額
January 26, 2023
子供は知らなくて当たり前
ニュースキャスターの古館さんは、かつて、インタビューの相手から「パワーポイント」という言葉が出たときに、「それは何のことですか?」と問い返しました。
そのシーンを見て私は「古館さんはパワーポイントも知らないのか」と呆れました。
その後、ずいぶん経ってから、その古館さんが次のような話をしていました。
インタビューの相手から知らない言葉が出てきた際に、自分で「それは、こういうことですね」と解説するのは傲慢。 それはどういう意味かと相手に問うて、相手に語らせることが大事。 自分の知識をひけらかすようなことはしてはいけない。 |
古館さんは、自分は知っていても、視聴者の中には知らない方もいるようなら、あえて相手に説明させるのだと知りました。
「知ったかぶり」の反対、「知らないふり」ですね。
視聴者が「知らない自分」に引け目を感じないように、古館さん自身も「知らない側」だというスタンスを取っているのです。
おそらく、かつての「パワーポイント」も古館さんは知っていたのだと思います。
自分が知っているからといって、みんなが知っているわけではありません。
かといって、みんなが知らないからといって、自分が解説すればいいわけではありません。
知っている子供に説明させれば、その子たちは「いい気持ち」になれます。
「教師が子供の手柄を奪ってはいけない」というのは、こういう意味です。
みんなが知らない事を説明するチャンスは子供に譲れば良いのです。
自分自身の使う言葉が、該当学年の子供に通じるのかどうかは、常に意識する必要があります。
先生が話す言葉の意味が分からないけれど質問できないという子はたくさんいます。
相手に合わせて言葉を選ぶのは当たり前。そこを配慮できないようでは、教師は務まりません。
子供は、塾で先回りしていない限り、授業で初めて習うのです。
「自分は分かっているから」という意識で授業をすると、分からない人・知らない人はついていけません。
「なんで、こんなこと分からないの」と怒ってみても何の意味もありません。
「知らない人にも分かってもらえる工夫」が、教師の仕事です。
尊敬するA先生の学級には外国籍の子が多く、「その説明では外国籍のうちのクラスの子供には通じない」という意識で対応を工夫し続けた結果、説明上手な先生になったそうです。
January 25, 2023
できることを練習したがるのは、楽だから。
◆世界に通用する水準のパフォーマンスは、少しばかり手が届かないところにある目標に向けて、そのギャップの埋め方をはっきりと意識して努力することで得られる。
◆「すでにうまくできることを練習したいと思うのは、たんなる人間の性だ。ものすごく楽だし、楽しいからね。」
ノエル・テイジ―教授は、三つの同心円を描いて解説している。内側の円が快適ゾーン、中間の円が学習ゾーン、外側の円がパニックゾーンだ。快適ゾーンの外で思い切ってやってみようとしなければ、何千時間かけたところで少しも上達しない。
◆(一流スポーツ分野の)すべての成功しているシステムには一つの共通点があることに気づかされる。目的性訓練の原理を制度化しているのだ。
最大の卓球王国である中国にはマルチボール・トレーニングがあるし、もっとも成功しているサッカー王国ブラジルにはフットサルがある。トップのバスケットボールチームは「エキストラ」を使う。P101
January 22, 2023
「試験合格」が学校のゴールではない!
北川景子主演の月9ドラマ「女神の教室」は、裁判官からロースクールに派遣された新米教員のお話。
第一話を少しだけ観たのですが、なるほどなと思いました。
裁判官としての現場感覚を伝えようとすると、司法試験合格最優先の学生たちは「そんな無駄な時間はない」と抗議します。司法試験に受からなければその先の心構えなど無意味だというわけです。
確かに学生の主張はごもっともです。まずは司法試験合格。でもお分かりのように目先の試験対策だけでは社会に出たら通用しません.
多分、ドラマではそういうかたくなな学生たちが心を開き、現場感覚を伝える先生の熱意に共感するのでしょう。
受験生にとってはまずは「試験合格」ですが、社会を知る・将来を見据えることの大切さを併せて教えていくのが学校の仕事だと思います。
January 19, 2023
東京書籍の『教室の窓 低学年版 第7号』は、【学習評価特集】。
◆國學院大學教授の田村学先生にお答えいただいた「学習評価Q&A」ほか、生活科の学習評価に関する情報がコンパクトにまとまった、必携の資料です。
と紹介があります。確かにコンパクトで便利だ。生活科に限らず、思考の評価、パフォーマンス評価の参考にな記述が多いです。
https://ten.tokyo-shoseki.co.jp/ten_download/2022/2022105873.pdf
たとえば、次のようなQA
Q:どのように評価規準を作成すればよいのですか。(評価規準設定の方法)
A:学習指導要領と学習活動と評価規準の三者を互いに照らし合わせながら作成していきます。
その際、評価規準は、「〇〇〇しながら、△△△している」のフォーマットを意識し、△△△には行為する子供の姿、〇〇〇にはそこで発揮されている資質 ・ 能力を意識して言語化していきます。
・・・・この〇〇〇の部分は、「見つけながら」「比べながら」「工夫しながら」のような学習活動が入るとP5に書いてある。
P5の「評価規準が具体化されていると、見取りやすいだけでなく、学びの道筋や授業イメージが見えてくるんだね」も深い。
要するに「指導と評価の一体化」だ。
P6の
①目標となる目指す子供の姿を考える
②評価規準と評価場面を考える
③目標を達成するための授業の手立てを考える
という逆思考も、とても大切で、それがP7の
◆「交流する場面では、〇〇に着目した発言が出るようにしたい。」や、「振り返りでは、このような言葉が書かれるようにしたい。」など、子供のどのような行動、発言、記述、作品が見られるとよいか、教師自身が事前に言語化しておくことが大切です。
そうすることで、目標とする姿へ到達するための授業の手立ても明らかになってくるでしょう。
という評価のポイントにも表れています。
ほかにもQAとして
Q:A評価とB評価の線引きは、どのように考えればよいのですか。
A:AとBの見極めは、以下が参考になります。
「知識・技能」:概念化して気付きの質が高まっているか
身体化して確実になっているか
「思考・判断・表現」:活用できるようになっているか
「主体的に学習に取り組む態度」:安定した状態になっているか
Q:気付きの質が高まったといえるのはどんな変化が見られたときですか。
A:気付きの質的な高まりは「無自覚から自覚」「個別から関連」「対象から自分」などが考えられます。
そうした質的な変化を意識した「知識 ・ 技能」に関する評価規準を設定することが、気付きの質を確かに判断することにつながります。
などがあります。
別の文献でも出てくるキーワードもたくさんあるので、再確認する上でも役に立つ。
立ちます。
January 10, 2023
1月10日は〇〇の日。〜自分のプチ探究〜
給食時のお昼の放送で,今日はイギリスで世界初の地下鉄が通った日だとの話があった。
詳しく聞き取れなかったので、「いつの頃かな?明治維新前だろうな」と予想してスマホで調べたら1863年だった。
幕末で,日本から選ばれた者が海外渡航してカルチャーショックを受けた頃だ。
日本では人力車ができたのが明治3年と言われている。馬車が広く使われたのが1869年東京横浜間の乗客輸送だ。
日本での本格的な地下鉄は東京地下鉄浅草上野間の2.2kmが1927年だ。
幕末から明治初頭でヨーロッパ視察をした日本人は地下を走る蒸気機関車を見たショックは、それはすごかっただろうね。
薩摩藩の五代友厚もその中の一人。
慶応元年(1865年)、森有礼らととともに薩摩藩遣英使節団として英国に出発し、さらに欧州各地を巡歴した。
時期を比べると、地下鉄を見ているかもしれない。
『大阪をつくった男』(文藝春秋)を読んでいたことが、こうして繋がっていく。
January 07, 2023
コース選択は「自己調整能力」
「個別最適な学びの授業(個々の興味と進度にあった複線型の授業)」を行う上で必要なのが、「自己調整」の能力。
自分で1人でやるか、グループでやるか、先生に教えてもらいながらやるか、「自分の現在地」が分からないと、授業時間が有効に活用できません。
この「自己調整能力」について調べていて、真っ先に浮かんだのが、2問でも5問でも10問でも満点は一緒という「赤ねこ計算スキル」のコース選択のシステムです。
光村教育図書のサイトには、以下のように教師のアドバイスが書いてあります。
かけっこだって、水泳だって、はやい人もいれば、遅い人もいます。
でも、はやい人がすぐれているということはありません。
きちんとできればいいのです。
※あかねこ漢字スキル・あかねこ計算スキル ユースウエア動画公開&パンフレットダウンロード開始
https://edusup.jp/navi/20150408
・・・こんなシステムを使った計算ドリル(スキル)は他にありません。
◆「10問できるのに2問コースを選ぶなんて・・」と思う教師がいて、
◆クラスの中に「あいつ、2問コースなんだ」とバカにする子がいて、
◆「2問コースにしたいけど、恥ずかしい」と萎縮する子がいたら、
この選択システムは成り立ちません。
そのような学級では、ICTを活用した複線型の授業を設定しても、先生コースや協働コースを選べません。同調圧力に屈してしまうからです。
自分の選択コースに胸を張り、他人の選択コースを気にしない学級を作らないと、複線型授業の良さが生きません。
強い個人を育てる学級経営・生徒指導・教師の語り・教師の支援がいかに重要かが分かります。
January 06, 2023
自己調整能力を育む指導方針の転換
January 04, 2023
「知識の理解の質」の向上 〜頭を素通りさせない手立て〜
January 03, 2023
ルーブリックの導入で授業が変わる!
一斉指導なのに個別指導
11月に名古屋ドームの観客を一体化させた桑田佳祐のことを思い出して考えてみた。
後者は「クライスマネジメント」。
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