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December 20, 2004

学力調査結果の考察(TOSSからの学び)

 学力低下の原因を家庭に押し付けたり、調査そのものを疑ったりするような記述ばかりでは、「では教師であるお前は何をやってぃるのだ」と言われてしまう。私は教師であって教育評論家ではない。
 自分の責任は緻密に書かねばと、もたもたしていると、自分の責任を問う気がないように思われてしまうので、とりあえずは1点書き留めておく。
 先に「平均点」について述べた。クラスで下位の子を放置していては平均点は上がらない。「どの子の学力も伸ばす授業」は心地よいスローガンにはなりえても、そう簡単なことではない。
 さて、私は「特別支援教育」にもささやかながら関心を持ち、その理解を広めるべく書籍の発刊にも微力を尽くした。
文部科学省も報告しているとおり、通常学級にも6%ほどの特別支援教育の要する子、すなわち「軽度発達障害」の子が存在する。40人学級で2.4人という割合になる。
 これらの子の中には、対応の仕方を間違えれば学級崩壊の張本人にもなるような子もいる。学級崩壊を放置したら学級全体の学力低下が起きることは言うまでもない。
 しかし、もともとの知能は決して低くないので、うまく対応すれば、それなりの成績(あるいはすばらしい成績)を収めることもできる。ドクターやノーベル賞受賞者にも、そうした障害を克服した人がいる。
 そのような子(落ち着きのない子や長続きしない子)をも集中させる教育技術が存在する。
 そして、そのような教育技術は、障害のない子・単なるやんちゃ坊主にも有効となる。
 軽度発達障害のような子を手をこまねいて放置したり排斥したりする時代は過ぎようとしている。「特別支援教育」「ADHDやLDの児童」について無知な教師はもぐりである。ぜひ雑誌『教室の障害児』を手にしていただきたい。
 そのような子に対応できる教育技術・指導技術・教材・教具の開発は、学力調査の結果を引き上げる1つの観点になる。私自身の授業でそうした技術が充満しているなどとは言えないが、少なくとも意識した授業を心がけている。
 「どの子も集中する授業・どの子も分かる授業」を心がけることで「学力低下」の問題に対応しようとしている。そして、それは現在のところ「トス」(旧教育技術法則化運動)に学ぶことが一番有効なのだということを、まずは記しておきたいと思う。

 ★軽度発達障害の子と学級崩壊の張本人とは同一ではない。「障害がある子は学級崩壊を招く」「学級崩壊を起こした子は障害がある」ということにはならないことをご理解ください。

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Comments

12月20日の中日新聞夕刊『紙つぶて』で同志社大学の浜矩子氏のコラムがあった。「解り易さの恐ろしさ」と題し『学習到達度調査』のコメントを出している。著作権上、どこまで引用していいか分からないが、一部だけ。
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 新聞も出版社も映像メデイアも、ひたすら解り易さを追求し、珍重する。(中略)こんな環境におかれていれば、子供たちの知力・学力が退化するのは当たり前である。
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 これがタイトルの「解り易さの恐ろしさ」につながっている。
 なるほど確かにそのとおりで、マスコミも学力低下を嘆く前に知的教養に関する番組や特集に、いかに興味を向けられるかを検討してほしい。ベストセラーの書籍や高視聴率番組を見れば学力(というよりも知的好奇心)がいかに失われているか分かるというものだ。もちろんアレンジされたクイズ番組や海外取材番組などは結構人気があって、日本人の知性も決して捨てたものではない。
 ただ、単なるマスコミ批判は評論家に任せればいいのであって、教師である自分は常に「自分の持ち分」で何ができるかを考えなくてはならない。
 このブログで書評を書き留めているのは、「おすすめの本紹介」をいずれアップするためである。生徒の役に立つ読書紹介をしてみたいと思っている。

Posted by: 竹田博之 | December 23, 2004 at 09:25 AM

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