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May 24, 2005

JR西日本の脱線事故

「JR西日本・脱線事故」で検索したら、たくさんのHPがヒットした→ここ
 マスコミ批判のJPなどもいくつかあった。
 その一方、僕からすればマスコミと同じレベルで問題のあるHPもあった。

(1)一番気になるのは「JR西日本の体質が一番の原因だ」という論調である
 一番の原因は、まずはスピードオーバーであろう。
 それを通り越して、企業の体質や日勤教育のような運転手への圧力を論じるのは筋違いである。
 どれぐらい筋違いかというと
 「いじめの原因を加害者ではなく学校にある」
とするのと同じくらい筋違いである。
 確かにいじめの現場が学校で、教師の指導が行き届かなかったとしても、学校は日々子どもにストレスを与えているとしても
 「だからといって、いじめという行為が許されるわけではない」
 「だからといっていじめの加害者を免罪されるわけではない」
のである。
 でも、加害者の子どもより、学校という存在の方がマスコミはターゲットにしやすい。
 このようなケースと、今回のJR西日本のケースが、僕にはすごく重なって感じられるのだ。
 
(2)続いてマスコミんのやり玉にあがったのが、事故当日のボウリング大会や宴会である。
 詳細は避けるが、JR西日本は大企業である。違うエリアや違う部署での慰安的な行事まで本当に批判の対象にしていいのだろうか(批判していいケースもあるかもしれないが、批判しなくてもいいケースもありはしないかという意味で書いている)。
 僕は公立中学の教師である。
 自分の学校で事故や不祥事があれば慰安行事をカットするのは当たり前である。
 では、近隣の小中学校に事故があったら、本当に慰安行事までカットするだろうか。
 近隣の小中学校の事故や不祥事で、世間の見る目が厳しく事は覚悟する。それはそうだが、慰安行事まで自粛せねばならないのか、そこまで批判するのは過剰反応ではないかと思う。
 あるテレビ局のある番組で不祥事があったら、お笑い番組を自粛するか。
 ある新聞社の他支局で不祥事があったら、別の支局も同罪か。
 何か、ニュースの話題がどんどんずれていくようで世間を誘導するマスコミの動きが怖い。

(3)これは、あるラジオで司会者がコメントしていた話。
 列車のスピードオーバーについて運転手の責任だけが問題になっている。おまけに運転手は、前の駅でもオーバーランさせていた。
 では、この場合、全部運転手の責任なのか、車両の欠陥を疑わなくていいのか、と。
 賛成である。
 その後、この車両のブレーキが甘いというニュースも聞いた。
 車両の軽量化で安全が軽視されたのだとも。
 ただし「ブレーキが甘い=オーバーランした=遅れた時間を取り戻すためにスピードオーバーした」という論理なら、僕はあまり擁護しない。
 擁護するのは「ブレーキが甘いから、直線で出したスピードがカーブで減速できなかった」という場合である。

(4)70キロの制限速度のカーブを120キロで入ってしまったという。
  それは、どれぐらい危険なことなのか。どれくらいレアなことなのか
 他の運転手ではありえないことなのか。通常絶対にありえないことなのか。
 マスコミがモザイク処理して運転手のインタビューするなら、そこを聞いてほしい。
 一般の自家用車で言えば、「ここは高速道路ではありません」の自動車専用道路は80キロといった制限速度を守るのがきわめて困難なほど、みんな飛ばしている。小雨の高速道路で80キロ制限という時も同じである。
 「70キロ制限を120キロ」と聞けば、論外なほどのスピードオーバーだと世間は思う。
 しかし、我々には列車運転の知識も常識もないのだから、そこを補足・検証してもらわないと、この事故を論じられないのだ。

 このように一面的なマスコミの取り上げ方にきちんと正対し批判していくのが「メデイアリテラシーの授業」である(と解釈している)。
 JR西日本を擁護する気などさらさらないが、一面的に批判する気もない。
 マスコミの批判記事を鵜呑みにする気もない。

 

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