「競争しなくても世界一」
まだ入手していない本だが、PISAの学力到達度調査でトップだったフィンランドの現地取材した様子が書かれているらしい。→ここ
たまたま知ったのは、愛教組のチラシである。
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フィンランドの学力世界一の秘密は、PISA2003年調査によると社会生活をするのに極めて困難が予想される「レベル1」未満が非常に少ないことにある。(中略)
競争しなくても、どうして学力がトップレベルにあるのか不思議に思っていたが、本書を読むことで、その背景を知ることができた。国が財政的にしっかりと保障し、かつ、現場では質の高い教師が個人の学びを適切人支援する。そこにあるのは高度福祉社会の上に築かれた教育立国であった。
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日本も「教育立国」であるはずだ。
しかし、福祉国家として有名な北欧諸国とは比べモノにならないということか。
1教師ががんばってできることと、できないことがある。
1時間の濃密度を工夫することはできても、週3時間に削減された中学校の国語の授業時間を4時間に戻すことはできない。子どもの学力を保障できない「選択授業」の時間を正規の教科の時間に戻すこともできない。
などと、ぼやいていたら、次のような解説もあった。
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「授業時間数と学力は比例しているわけではない。問題は単に時間数にあるのではなく、教員が十分に準備し、体力・気力とも充実して授業に当たるかどうか、あるいは子どもたちが準備段階の学力に達していて、元気に生き生きと授業にはいっていけるかにある」(本書P39~40)=====================
授業時間数を言い訳にせず、充実した1時間を準備せよ、ということか。
逃げ道を封じられたようなものだが、まさに王道だな。
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