「イン・ザ・プール」
一言でいって「変わっている」。でも面白い。読んでよかったと思っている。
たまたま図書館にあったのを手にしただけで、どんな内容なのか全く知らなかった。
そもそもタイトルが「イン・ザ・プール」で、表紙が不気味。
何か暗い話なのかと思っていた。
舞台が精神科と分かっても、まさか、ふざけた話だとは思わなかった。
とんでも精神科医はマザコンでデブで注射フェチで自分のことしか考えていない。
看護婦は不愛想で治療してるんだかどうだかよく分からない。
それでも、結果的に訪れる患者は回復に向かう。
自分が興奮したいためにとりあえず行う注射さえ、正しい処方に思えてしまう。
ハチャメチャな治療で患者がハチャメチャになるだけの内容なら読み進めなかっただろう。
治療の成果が表れるので「うーん」とうなってしまう。
水泳にはまったり、携帯電話が手放せなくなったりといった症状もリアリテイがある。
携帯電話の依存は実際に話題になっているし、水泳は僕もはまりかけたことがある。
それなりの医学的な事実に基づいた上でのハチャメチャなんだろう。
何となく勉強になるようだし、読後感がよいので息抜き読書にもよい。
中学生が読むとなると第二章の「勃ちっぱなし」がネックかな?
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