「読解力向上プログラム」
10月7日の中日新聞に「読解力向上プログラム」についての記事が掲載された→ここ
全国の学校に配布される指導資料の中身が楽しみである。
しかし、何となくピントがずれているような気もする。
「PISA型読解力」に対応しようという対処療法でいいのかどうか(ということを既に書いた)→ここ。
PISA型の読解力テストの内容は、従来の国語の読解力のイメージと異なる。
むしろ大学入試の論文の問題のような感じである。しかも図を見て論じるようなものもある(ことも既に書いた)。
→ここ
だからといって、あえてPISA型に合わせることはない。そこまでPISAは「重要視」されるべきものなのか?
一方、中学校の指導要領には、読み取った内容を活かして自分の論を展開することまで明記されており、今の指導要領に忠実に指導すれば、PISA型の読解力テストでもそれなりの結果は出るはずだ。
「文章を読んで人間、社会、自然などについて考え、自分の意見をもつこと」
「目的をもって様々な文章を読み、必要な情報を集めて自分の表現に役立てること」
研究者の中に、そのように現行指導要領で対応可能だと指摘している人がいるのに、なぜ、文部科学省は現行指導要領では駄目だと判断したのか。そこも含めて分からないことが多い。
学校配布される指導資料が楽しみである。
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