文相互の関係
再びトラックバックいただいた渡辺知明氏のブログの中に、接続語による文相互の関係(接続語の論理的機能)が示されています。なるほど鋭い指摘です。
出口氏の「日本語トレーニング」の中にも、文相互の関係を示した部分があります。
出口氏の分類はわずか3つです。
①イコールの関係 命題 = 具体例・引用
②対立の関係 命題 ←→ 対立命題
③因果関係 命題 → 次の命題
実は、僕も接続語で文相互の関係を意識したことがあります。
前身の研究サークル「春日井まるの会」のサークル通信。
1991年12月13日号です。
下記に、一部を掲載してみます。考察はまたいずれ。
ちなみに、その頃まとめた「要約指導」のレポートはHPにアップしてあります。
また、ちなみに、ここで紹介される松本成二氏は、予備校の講師だった方で、先ほど人名検索したら氏の本は絶版で「幻の名著」になっているとのことでした。
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中2で文法をやっていて、先日「接続詞」を学習しました。
教科書には文をつなぐ意味関係に即した分類が書いてあります。
①順接(それで。だから・したがって・そこで・と)
②逆接(しかし・けれども・だが・ところが)
③並立・累加(そして・そのうえ・それから・さらに)
④対比・選択(または・あるいは・もしくは)
⑤説明(なぜなら・というのは・つまり・すなわち)
⑥転換(さて・ときに・ところで)
どちらかというと当たり前の分類ですが、私には新鮮に見えました。
というのは、この接続詞の意味関係を考えれば文章全体の意味関係が把握できると思えたからです。
また、意味関係に合わせた記号を使えば「記号を使ってノートをまとめる作業」の手がかりになると思ったからです。
ちなみに松本成二氏は、「リレーションの3大種類」として
①同一指示 ②分析(説明) ③近接と類似(比較・例示)
の3つを挙げています。、
そして、文章法の原則(部分の関連法則)として次の5つを挙げています。
①同一指示 ②分析 ③原因理由 ④例示 ⑤比喩
岡本明人氏は松本氏・大西忠治氏の基準をまとめて次の4つに分類しています(「国語教育」90年5月号)。
①同一指示 ②分析 ③原因理由 ④例示・比較
ただ、教科書の接続詞の働きに準じた6つの分類なら生徒にも納得されやすいということもあるので、今回は6つの分類でやらせてみました。
(順接の場合) A君が発言した → 皆は静かになった。
(逆接の場合) A君が発言した ←→ 誰も聞こうとしなかった。
(並立「A君が発言した。またB君も発言した」の場合)・・・カッコの記号が示せません
A君) (A君
)→発言 発言→(
B君) (B君
(累加「A君が発言するだろうか、それともB君が発言するだろうかの場合)・・・カッコの記号が示せません
A君 ) (A君?
OR )→発言? 発言→(
B君 ) (B君?
(説明 「A君が発言した。なぜなら誤解を解く必要があったから」の場合)
A君が発言(誤解を解く必要から) A君が発言←誤解を解く必要から
「ところで」「さて」のような転換の場合は改行すればいいので、記号化の必要はありません。
その代わり、というわけで「同一指示」の記号と不等号を教えました。
(同一指示の場合)
分かると言うこと = 知の営み
本当に分かる ≠ テストの問題が解けること
順接や逆説といった擁護は教えなくても、小学校でも「接続詞・接続語」について学習しますよね。
私はその時、接続語の用法に即した記号の使い方を教えてしまうと便利じゃないかと思います。
先生は板書の際、よく上手に記号や矢印を使ってまとめます。
大事なのは、子どもたちが、どうしたら教師の板書と同じようなまとめ方を見につけるかです。
いつまでも「板書待ち・板書まる写し」では困りますから。
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Comments
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Posted by: Nashvilleseo.org | February 07, 2014 02:21 PM