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December 17, 2005

早すぎる結論?耐震強度偽装マンションへの支援

 耐震強度偽装問題も、証人喚問が進み、新たな事実も明らかになってきた(ように思う)。
 偽装の被害にあったマンションの方々は大変なショックだと思う。それは分かる。
 確かに転居費用や住宅費用の支援も必要だと思う。それは分かる。
 しかし、である。
 本当に耐震強度偽装は、「姉歯建築士」だけの問題で済むのだろうか。
 もし、もっともっと違法建築(危険な建築物)が発覚した時に、同じような支援策がとれるのだろうか。
 生命の危険でもあるから、予算の関係で「これ以上の被害マンションには支援ができません」とは言えないはず
だが、本当に国や都道府県は、最後の最後まで面倒を見る覚悟があるのだろうか。
 もし、今の被害者にしか支援できません、ということなら、結局「声の大きい人の意見しか耳を貸さない」ような不平等な支援策ということになる。本当の地震や台風などの被害で家を失った方々とのバランスはとれているのだろうか。
 本来なら建築事務所や、建築主が負うべき責任の肩代わりをし、しかも、彼らに費用を返済させるつもりがないなら、まさに「盗人に負い銭」ではないか。
そんなことだから、政治家と業者との密約が勘繰られるわけだ。
 あるいは業者の脅しに屈したのだと勘繰られるわけだ。
 次のように。
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小嶋社長は、偽造公表の2日前の今月15日に伊藤公介元国土庁長官と共に省内で同省建築指導課長と会ったことが明らかになっている。それ以外に9日と22日にも同課を訪ねていた。いずれも複数の関係者と訪れて「私たちは被害者だ。偽造を見逃したのは建築確認を出した検査会社であり、民間の確認業務を認めた国交省にも責任がある」などとして支援を要請した。
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 当然、マンションの方々には心を痛める。
 一時的に国や都道府県が費用を肩代わりすることは必要だが、最終的には業者に請求すべきである。
 偽造ホテルを造ってしまい、客を呼べないところの営業保証は支援しなくていいわけ?
 さっさと破産した関連業者や、熟年離婚した総研の内河所長の資産隠しの疑惑には手を打っているの?
 内川所長の自宅がテレビに出たけど、まさに豪邸だった。総研も破産してごまかすかも。
 
 繰り返すけど、今後、他の業者が偽造していたいた時も公平に被害者は救済されるの?
 
 早すぎる結論は、何かを隠しているようにも、何かをかばっているようにも見え怪しくて仕方ないのである。

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