「図書館読み」と「無人島読み」
川崎寿彦氏の「分析批評」の書籍の中に「無人島読み・図書館読み」という言葉が出てくる。
作品の背景や作者の経歴といった予備知識を一切入れないで、作品から得られる情報だけで読んでいこうというのが「無人島読み」である。
基本的に僕は「無人島読み」の立場だった。
宮沢賢治の生い立ちや妹のことを知らないと作品を味わえないなんておかしいと思ったのだ。
ところが、今回の授業では無人島読みでは味わえないような作品に遭遇してしまった。
アラスカの写真家星野道夫さんの随想である。
星野さんは、ある日、古本屋で手にしたアラスカの写真集の中の1枚に魅了されアラスカ行きを決意し、ついには14年もアラスカに在住するようになってしまう。
そんな彼の元に例の写真を撮ったご本人が偶然現れる。
その運命の数奇さが作品のおもしろさなのだが、実は、この随想の数年後、星野さんは撮影の準備中ヒグマに襲われて死んでしまう。
その事実を知っているかどうかは、感想を書く際には大きく影響するはずである。
ヒグマに襲われた星野さんの最期を知って、それでも自然への憧れだとか夢だとか言えるかどうか・・。
当然ながら2段構えがいいのだと思う。最初は無人島読み、最後に事実を伝える図書館読み。
図書館読みは「おまけ」というか発展。
こうしないと文章を根拠にする習慣が崩れてしまう。
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Comments
Players learn to use the power of the magical elements of fire, water, earth, thunder, light, and darkness in the world of Grand Gaia, collect heroes and magical creatures, and develop their character through quests. (You also can't see your keyboard, which could potentially be a little problematic for PC gaming. The friends I have the play are still in the mid 100 part of the game so if I beat a level and only get one star I go back to it at a later time to try to get two or three stars.
Posted by: hay day cheat android download | May 20, 2014 12:22 PM