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March 12, 2006

オリンピック選考

 フィギアスケートの浅田真央選手は、トリノオリンピックで金メダルかも、と言われながら、先日のジュニアの世界選手権で2位となった。→ここ
 トリノオリンピック前のGPファイナルでのびのびとした演技をした浅田選手の精神力を評価する声も高かった。
 今回は「勝って当たり前」と言われるジュニアの大会だっただけに、さすがの浅田選手も精神的な負担が大きかったと(勝手に)論じられている。
 そもそも「挑戦者」は怖いもの知らずでチャレンジできる。
 オリンピック国内選考の大会で、オリンピック出場権を狙う緊張感のない浅田選手だけが伸び伸びとした演技をできたのは当然のことだ。逆に言えば「当然トリノ行き」と持ち上げられた安藤選手などは精神的に相当辛かったことだろう。
 今回、浅田選手でさえ精神的に崩れることがあるのか、ということが分かり、オリンピック前の安藤選手に対して今更ながら思いをはせる人が増えたのではないだろうか。
 メダル候補と騒がれたトリノオリンピックの選手には本当に「ご苦労様でした」と言いたい。
 
 結局オリンピックのような超大舞台で活躍するのはそれなりの実績が必要であるということが、今回の浅田選手の件で常識になってくれないかなと思う。
 女子マラソンでも同じことが言える。
 チャレンジャーのような気持ちでリラックスして選考会に臨み、好記録を出して彗星のような扱いでオリンピック出場を決める選手がいる(実績者の有森裕子に「記録では上回っている」と抗議した選手もいた)。
 でも、多くの場合、オリンピック本番では、選考会の勢いをぶつけられない。 
 自分にも欲があるし、周囲の期待も半端ではない。
 選考会が終わってオリンピック出場が決まれば、もはやチャレンジャーではいられないからだ。
 だから、大舞台での実績は大きい。
 4年に一回のワンチャンスであるオリンピックであれば、なおのことだ。
 
 トリノオリンピック金メダルの荒川選手は、「金メダル候補」と大騒ぎされなかった分だけチャレンジャーの意識を保てたのが優位だったかもしれない。実績は十分だっただけにそのことが「幸い」したのだと僕などは思う。

 生徒には「勝って当たり前のように思われて勝つのは本当に難しいことだ」と伝えたい。
 保護者には「勝って当たり前・合格して当たり前」という励ましが逆効果になることもあると伝えたい。
 マスコミには、チャレンジャーとタイトルホルダーを精神的な重圧の差をよく考えて記事を書いてほしいし、「メダル確実」というような安易な下馬評はやめてほしいと伝えたい。
 

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