« 「言わずとも分かれ」 | Main | 『スキマ時間勉強法』 »

April 16, 2006

芥川賞受賞作品『沖で待つ』

 026361360000
 僕は月刊誌の『文芸春秋』で読んだので、単行本に収録された別の作品は読んでいません。
 僕は、自分自身「です・ます」を好んで使うので、『沖で待つ』の文体が、自分レベルのように感じて、何となく「軽さ」を感じてしまいました。
 聞くところによると男女の「恋愛」でも「友情」でもない、「同期愛」を描いたところがいいのだそうです。
 芥川賞受賞の評の中にも、「女性総合職の出現によって女と男の対等に働く場が生まれた。それは新しい現実である」と書かれていたそうです。
 「女と男の対等な職場」が新しい現実なのですか。
 僕は小学校・中学校の教師をして20年ほどになりますが、ずっと男女対等な立場で仕事をしています。
 男女の感情を超えた感覚は、僕にとってはむしろ当たり前のものです。 
 「同期」の感覚は十分共感します。
 共感はありますが「新鮮味」はありませんから「新しい現実」とは思いません。
 ですから、それで「芥川賞」か、と思うと、今ひとつ物足りないのです。
 『蹴りたい背中』を読み終わった後の「え、これで終わり?」「え、これが芥川賞?」という感覚とよく似ていました。
 読みやすさが、今後の読書活動のきっかけや、今後の表現活動のきっかけになるといいですね。
 というわけで、中・高校生が「取り組みやすい・読みやすい・目標にしやすい」という意味でなら、この芥川賞作品は価値があるのかも知れません。
 
 たとえば、直木賞作家の重松清ですが、受賞作品の『ビタミンF』は、特にどうとも思わない作品群でした。
 『ビタミンF』で直木賞を取るなら、もっと前に別の作品で賞をあげればよかったのに、と思えるのですが、直木賞候補の順番待ちもあるようなので仕方ありません。
 作家糸山秋子氏については『沖で待つ』でなく、別の作品を読んだ上で、もう一度コメントしてみようと思います。
 実際、彼女の他の作品の方がいい、という意見もたくさんHPに出ています。
 すでに何度も芥川賞候補・直木賞候補になっていたそうですから、別の作品を読んだ時「さすが芥川賞作家!」とうなるかもしれません。その感激を期待しています。

|

« 「言わずとも分かれ」 | Main | 『スキマ時間勉強法』 »

Comments

Post a comment



(Not displayed with comment.)


Comments are moderated, and will not appear on this weblog until the author has approved them.



TrackBack


Listed below are links to weblogs that reference 芥川賞受賞作品『沖で待つ』:

« 「言わずとも分かれ」 | Main | 『スキマ時間勉強法』 »