中1ギャップ
「中1ギャップ」という言葉を耳にした。
新語ということで、ネットの辞書にも掲載されていた。
http://dic.yahoo.co.jp/tribute/2005/07/27/1.html
新語があってもなくても、事象はあったと思う。
複数の小学校から1つの中学校に集まる場合
・知らない子がたくさんいる。同級生はもちろん、知らない先輩は怖くて仕方ない。
・校区が広くなり、登下校に時間がかかることもある。
・教師の数も多くなる。各教科や部活動など関わる先生が多くなる。
(ただし、小学校の学級担任に比べると、関わり方は薄いかもしれない)。
中1ギャップによるいじめ・不登校の型が2つ挙げられている。
・コミュニケーションが苦手な生徒が小学校時の友人や教師の支えを失う「喪失不安増大型」
・小学校でリーダーとして活躍していた生徒が中学校で居場所を失ってしまう「自己発揮機会喪失ストレス蓄積型」
特に後者については、当然ありうるケースでありながら、これまであまり意識することがなかったので驚いた。
本校のように3つの小学校から集まる場合は、議員や学級委員の候補もたくさんおり、リーダーのチャンスは逆に減ってしまう(競争倍率が高くなる)のである。
先日、懇談会で保護者と話をする機会があった。
僕は、「さまざまな不安の中で、きちんと登校するだけでも1年生は大変だと思う」と話した。
大人だって、半分以上知らないメンバーの集団でいきなり生活しろと言われたら「たまらない」と思う。
だからこそ、そのような「大変さ」を承知した上で生徒に接するかどうかの違いは大きいのだと思う。
保護者の方も「家に帰ってきたらしばらく口もきけないほどぐったりしている」というような話をされた。
「ひょっとして家庭で生意気な口の聞き方をしている子の中には、学校で礼儀正しくしている反動の場合もある」と話したら、何人かの保護者がうなずいてくださった。
クラスや学年の生徒間のコミュニケーション・学習の進度や教科担任との意思疎通、部活動への参加など期待は膨らむが、それは不安の材料でもある。
不安の種を挙げればキリがない。
だからこそ、「中1ギャップ」についての危機意識を高めなければならない。
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