「ドラゴン桜」13巻の学び その3
13巻の後半は国語の芥山先生の独壇場である(次巻にまで持ち越されている)。
センター入試のテクニックというのは、小中学校の通常の国語の授業に応用の利かない部分も多い。
そんな中で、選択肢の6つの分類は「なるほど」と思った。
1:正解
2:反対
3:すりかえ(本文中の言葉を使っているが論旨が違う)
4:言い過ぎ(本文の内容の誇張)
5:不足
6:勝手なことを言う(世間的には正しいが、本文にない)
こうやって書くと正解はすぐに見つかりそうだが、実際はなかなかできない。
実は昨年中1の塾の模試の国語をやってみたが、ことごとく選択肢ではずしてしまった。
ラスト2つまでは絞れるが、そこからが難しかった。6つのタイプ分類の意識がなかったからだろうか。
「すりかえ」「勝手なこと」は、内容は間違ってはいないが問いとの対応で正誤を見抜くものだから、がんばれるか。
「言い過ぎ」は、簡単そうに思える。だが、そこまでは言っていないという「論理の飛躍」や「断定のしすぎ」を見抜くものだが決して簡単ではない。「常に・すべて・絶対・だけ・必ず」という言葉があるからすぐに見分けられると芥山先生は言うのだが・・。
「不足」も簡単そうだが、内容的に間違っていないわけだから「不足だ」と断言するのは結構難しいと思う。
バッテイングの技術を用語で学んでも実際に打てるとは限らないのと同じだな。
6つの視点を意識して選択問題に繰り返し挑んでみるしかないと思う(ここが「ドラゴン桜」を読んだからと言って成績が上がるわけではない、とういう言い分の成り立つところだ)。
後半の芥山先生の話は、結論が見えにくい。13巻で完結していないからだろうか。
先日ブログで書いたイコールの論理で芥山先生の話をつないでみる。
「自分で考えるな」
=「客観性を持て」=「独りよがりになるな」
=大多数が納得できる一般論を見つけだす
=常識でものを考える
=みんなはこの問題をどう考え、どう答えるだろう、と考える
=たった一つの情報が欠けるだけで全体を見失ってしまう
=客観的になれば、カギとなる情報がつかめ、全体が見えてくる
「客観性」を持つというのは「メタ思考」のことだろうか。
「メタ思考」の重要性を話しているようも思うが、「メタ思考」という言葉は出てこない。
芥山先生の授業の結論が見えてこなくてスッキリしない。
授業を見学した宮村先生もテクニック重視の授業に納得していない。
14巻に期待しよう。
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