「ドラゴン桜」13巻の学び その1
「ドラゴン桜」13巻も、読みごたえがあった。そして考えさせられる箇所がたくさんあった。
まずは「桜木式逆進勉強法」ということで「歴史はさかのぼれ」が出てくる。
モーニングで読んだときは、「歴史学習」の攻略法としてのみ考えていた。
今回、単行本でじっくり読んでみて「国語学習」でも同じなのではと考えた。
①センター入試は歴史の教科書後半から多く出題されるから、最初から細かく勉強すると続かない。
→国語の作品の読み取りは後半(山場)が勝負だから、最初から細かく勉強すると続かない。
長編を冒頭部分からじっくり読んでいくのはシンドくて退屈な作業でもある。感想を書かせたって、一番印象に残っている山場や結末部分を取り上げるのが自然なのだから、授業も山場や結末部分を先に扱うべきか。
②「・・・がありました・・・がありました・・」の繰り返しではなかなか覚えられない。教科書の各章の最後に起こる大きな出来事に着目して「なぜ」それが起きたか理由を探りながら逆読みするのがよい。
→国語の作品でも同じで、「なぜ」という因果関係で読み解く方が、作品の展開が明らかにしやすいだろう。
場面毎の大きな出来事に着目して「なぜ」で逆進していけばいいかも。
③歴史上の出来事は、人間の感情に突き動かされて進んでいく。登場する人物の感情を想像して加えてみると、事件がイッキに面白くなり頭にスイスイ入ってくる。
→小説を人物の心情を想像しながら読んでいくのは当然のことで、説明文についても人物の心情を想像することで理解が増す。エピソード型の記憶の応用でもある。
テストの問題で「なぜ」を問うのが多いのは、「なぜ」が理解できていれば、全体の構造が理解できているものとい判断できるからだ。
「なぜ」は逆進型の思考で難易度が高いから、まずは順接の思考で「・・・が起きて・・・が起きて・・」という授業を行ってきた。これが「当たり前のことをなぞる」だけの緒退屈な授業の原因だったのかも知れない。・
低位の子への配慮も必要だが、山場や結末部を重視するダイナミックな授業展開の方が知的な好奇心を喚起するという意味でも教育の効果が大きいのだと思う。
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