いろは歌(2)
「いろは歌」から、古典に持っていくのに、まずは「ゐ」「ゑ」という文字に触れる。
最近では芸能人に「よゐこ」という人がいるので、なじみやすいようだ。。
近くのお店に「ゑびすや」がある。以前は「こづゑさん」という生徒もいた。
そのような日常を利用して、ふだん使わない日本語の表記を覚えていく。
しかし、それぞれの読み方は「イ」「オ」である。
なぜ、こんな文字があるのか。
そこで、50音図の登場だ。生徒が持っている国語便覧にも掲載されている。
「ゐ」「ゑ」はワ行の「 i 」「 e 」である。
おおげさに発音すると「うぃ」「うぇ」なのだ。
PCでは何と入力すればこの字が出るか尋ねた。
コンピュータに詳しい生徒が「WI」「WE」と発表してくれた。
※ただし、今、PCがATOKスマイルの辞書を使っているが、「WE」と入力しても「ゑ」には変換しない。
職場のワードなら「WE」と入力すれば「ゑ」が出る。
PC辞書ごとの規格があるようだ。
ところで、「ゐ」「ゑ」は、カタカナでどう書くか。
生徒は「ヰ」「ヱ」と教えても、ほとんどピンとこない。見たことがないという。
ここで国語便覧の別の場所で五十音図を見ていた子がいることに気づいた。
彼は、ひらがな・かたかなの由来のページを見ていた。
他の子は気づいていないので尋ねてみた。
平仮名の「あ」は「安」、「た」は「太」からできました。
「ゐ」「ゑ」の元の漢字は分かりますか?
便覧を見れば、答えは分かる。
「有為の奥山今日超えて」の「為」が、「ゐ」の元になっている。
そして「恵」が「ゑ」の元になっている。
元の漢字をかすかに覚えていたら、なじみのない「ゐ」「ゑ」を区別するきっかけになるのでは、という話をした。
では、カタカナの「ヰ」「ヱ」の元の漢字は分かりますか?
これも便覧にある。
「ヰ」の元の漢字は「井」、 「ヱ」は「慧」である。「慧」などは分かりようもないが。
この後、50音図で示しながら「わ・ゐ・ゑ・を」が「ウア・ウィ・ウェ・ウオ」であることを話した。
しかし、授業後、50音図の発音を調べるとア行のオと、ワ行のヲは、同じ「o」となっていた。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E4%BA%94%E5%8D%81%E9%9F%B3
「ヲ」は、特別「ウオ」でなくてもいいようだ。
へえ、そうなのか?。
ええ、それでいいのか?
これは、もう少しきちんと調べてみたいと思う。
授業準備が不足していたことが、恥ずかしい。
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