「ねずみのおなか」長崎源之助
絵本って、個人で購入するのはちょっと高価で迷うこともある。
今回も購入本ではない。
それにしても、ほのぼのとしたいいお話である。
絵本のストーリーをどこまで紹介していいか迷ってしまうが、こんな感じ。
「人気者のサーカスのゾウが、行進の途中でお店のおせんべいをつまんで食べる。
お店は評判になって繁盛する。
おかげでおせんべい屋さんに住んでいたネズミの親子はおなかいっぱいになり、ゾウの元にお礼を言いに来る」
お話の最初にネズミ親子がサーカスのテントにいるゾウを訪ねてきて、食べ物をもらう。
おせんべい屋さんは、はやらなくて、そこに住むねずみのおなかをすかせていると知ったゾウはおせんべい屋さんで「この店のおせんべいはおいしい」というパフォーマンスをする。
普通のお話なら、最初に象がネズミを助けたら、次はネズミが象を助ける。
このお話は、最初に象がネズミを助け、次も象がネズミを助ける。
おせんべい屋さんが繁盛しておなかがポンポンになったねずみの親子を、象が鼻息で転がして遊んでいる場面で物語は終わる。
そういう「見返りをもとめない象」の姿が、僕にはまぶしい。
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