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October 20, 2006

いじめを防ぐ指導~「後悔先に立たず」~

Prop3
『大人になれなかった弟たちに・・』(光村国語 中1)は、食料の乏しかった戦時下で弟の配給ミルクを盗み飲みしてしまう僕の話である。
弟は栄養失調で終戦を待たずに死んでしまう。
戦争のころを思い出す「僕」は、大人になっても「弟の死」について苦しんでいる。
「僕は誘惑に駆られず我慢すべきだった」という思いはいつまでも消えないのだろう。

ちょっとした自分の行為が他人に嫌な思いをさせる・他人を傷つける。
それは相手にとっても辛いことだが、自分自身にとっても辛いことだ。
ちょっとした行動で一生辛い思いをすることもある。だからこそ、自分の言動には最新の注意を払ってほしい。

自分の高校の時の事例をクラスで話す。
高校の体育の時間にサッカーのキーパーをしていた友人が肩の骨を折った。
接触プレーで肩口から転倒したのである。
そのせいで、大学入試を棒に振った。
本人も辛かっただろうが、そんな怪我をさせてしまった相手も辛かったことだろう。
そのことを想像するだけで、第三者だった僕まで辛い思いをした。とてつもなくショックだった。
だからこそ、相手も自分も一生背負ってしまうような「辛い出来事」は回避したい。

前任校で、アーサー大野さんという盲目の歌手の方のコンサートを行った。
大野さんが失明した原因は、友達がステージの照明スポットを誤って(ふざけて)当ててしまったからだ。
大野さんも辛かっただろうが、失明させてしまった相手も辛かったことだろう。
僕は、そのようにお互いが辛い思いをする出来事を耳にするだけで、重い気持ちになる。

自分の軽い悪ふざけが原因で学校に来られなくなったり、自殺するなんて、これほど辛いことはない。
そのことは、何度も何度も子供に話をし、子供の意識に刷り込ませていきたい。

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