「砂糖」について
「砂糖の害」についての、私の疑問についてコメントがいただけ、次のサイトを紹介された。
TOSSウオッチ掲示板である。
http://www.cm.kj.yamagata-u.ac.jp/bbs02/msg.php?mid=256&form=tree
その中で、「砂糖の害」の授業は、すでに古くなったマクガバンレポート報告を元にしており、今では「砂糖の害は否定されている」ということが語られている。
中でも「砂糖への疑惑の払拭」というサイトは、「砂糖の害」の授業で言われるような問題点を丁寧に否定している。
このサイトに難色を示すとすれば、独立行政法人の農畜産業振興機構という団体は、「砂糖」をPRする側なのかなと思える点だ。
砂糖を科学する会のメンバ-で、群馬大学の高橋久仁子教授の調査によると、「砂糖の摂りすぎはカルシウムを奪い、骨を弱くする」という説が語られ、「砂糖をたくさん食べると、血液が酸性になる」、「牛乳に砂糖を入れると牛乳中のカルシウムが無駄(ダメ)になる」などが本当である、と思い込んでいる人が結構いるということです。
この情報のネタ元を高橋教授は探してみました。栄養学の専門書には、どこにもこのような記載はありませんので御苦労なさったそうですが、ある大学教授が繰り返し一般向けの本のなかに書いている「砂糖はビタミンB1を含まないので、たくさん食べるとB1が不足し、ピルビン酸が増え、血液が酸性になる。これを中和しようとして骨のなかのカルシウムが血中に溶け出し、尿中に排出されてしまう。」というのが出所であると高橋教授は突き止められました。
これは昭和10年代から、ある学者によって唱えられていた「酸性食品である砂糖を食べると、体の酸性化を防ぐために、カルシウムが中和の目的で消耗する。」という説を継承したものだそうです。それが「砂糖の脱カルシウム作用」として昭和50年代半ば、マスメディアにより大きく紹介され、全国的に広まったようです。
現在の栄養学では、人間の身体には本来血液を中性に保つ働きがあり、ある食品を食べたことによって酸性やアルカリ性になることはないとされています。また、砂糖は酸性食品ではありません。この2つのことからも、この説が科学的には誤ったものであることは明らかです。
・・・この意見の反論が見られない限り、「砂糖がカルシウムを奪う」も方がいかがわしいということになる。
砂糖はブドウ糖と果糖が1つずつつながっている二糖類と言われる炭水化物です。(中略) では、お米を食べて腸内に入ったでん粉はどうなるのでしょうか。これは小腸内のマルターゼ等の消化酵素でブドウ糖になるのです。これは腸から吸収されて体の中ではブドウ糖として存在するのですから、砂糖を食べても、お米を食べても、結局体の中ではブドウ糖になり、そのブドウ糖がもとは砂糖にあったのか、でん粉からきたのかの区別はできないのです。
砂糖はカルシウムを溶かすという説について言えば、砂糖はブドウ糖になるわけですから、砂糖を食べても体の骨のカルシウムなどと一切反応はしません。
朝食を食べて脳にブドウ糖を送り込むのに「デンプン」も「砂糖」も変わりがないと言っている。
寝る前にココアを飲んだらよく眠れるとか、疲れたときは糖分(チョコ)を摂れとか、雪山で遭難したら飴やチョコで飢えをしのげ、という言説を考えると「砂糖の害」より「砂糖の利点」の方が、今の僕には優勢なのである。
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Comments
I all the time used to read post in news papers but now as I am a user of web therefore from now I am using net for content, thanks to web.
Posted by: Nashvilleseo.org | February 07, 2014 02:19 PM