「いじめ自殺」報道の本来の目的は?
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「いじめ自殺」の報道は連鎖を呼ぶから、ということで躍起になってささやかながら、このブログに書き続けている。トータルで1日100ほどのアクセス数だから、発信とはいえ自己満足にすぎない。
それでも、書かずにいられないのは「いじめ自殺の連鎖」を防ぎたいからだ。
にもかかわらず、今のテレビや新聞の報道はどうか。
「またいじめ自殺です」
「学校側はいじめの事実を否定しています」
「部活動での仲間外しが原因のようです」
このような話題を毎日続けたら
「自分も同じようないじめを受けていたから、自殺しようかな」
「自分も加害者の子の名前を書き残して死んだらすっきりするかなあ」
という意識をすり込んでしまう。
それはいわば「二次被害」みたいなものなのだ。
そのような負の影響をどこまで意識しているのだろうか。
「いじめ自殺」の連鎖を防ごうという意識はあるか。
「いじめ自殺」の連鎖を防ごうといういうのは、いわばマスコミの使命感ではないのか。
有識者のコメントで学校批判や現代事情の批判もいい。
しかし、できれば「しめ」の部分で
たとえどのような辛い目に遭っていても自殺はいけない。
遺書に加害者の名前を書いたって自殺しては意味がない
自殺すれば、親や親友を苦しめることになるんだ。
いじめは必ず解決できる。自殺は解決法にならない。
自殺しなくてもいじめから逃れる方法は絶対にある
ということを強調してほしい。
「この子は自殺するほど苦しんていたんだね」という言い方は、一つ間違えば「自殺容認」になる。
自殺は容認してはいけない。
少々厳しい言い方になるが「いじめられたからといって自殺してはいけない」ということを指導の基本にしていかなくてはいけない。
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マスコミは、いじめの発端となったと言われる教師が自殺すればいいと思っているのか。
遺書に名前を書かれた加害者の子ども達が自殺すればいいと思ってるのか。
加害者の保護者の謝罪より、教師の謝罪の方が重要だと思っているのか。
そのような受け止め方をされかねない書き方になっていることを自覚してほしい。
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Comments
精神科医で9月よりロンドンの公衆衛生大学院(LSHTM)に進学するものです。
大学院準備、世界の精神保健、英語学習などなどブログにしておりますので、お時間がありましたら、ぜひ御立ち寄りください。
http://ameblo.jp/drcityangel/
また、今回自殺と報道についても取り上げています。
Posted by: drcityangel | May 24, 2009 05:31 AM
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