「論理力ノート」~弁証法的発想~
「出口式 論理力ノート」のP36に「弁証法」という言葉が出てきた。
(対立命題の)それぞれの長所を活かし、短所を補う方法はないかと考えるときは、対立命題をより高い地点で統一すればよい。そういった発想を「弁証法」。あるいは、「止揚」とか「アウフヘーベン」という。
「弁証法」という言葉は何度も耳にしてきたが、いつも未消化で無視してきたし断念もしてきた。
ウィキペデイアで「弁証法」を出してみても、ソクラテスやカントや唯物論的~などといった哲学の歴史が出てきてやっぱり今でもギブアップなのである。→ここにも
そんなふうに敬遠してきた「弁証法」だが、上述のような定義の理解で十分だというなら、とてもうれしいことだ。
というのも、先日「デイベート型発想の問題点」で触れ、AかBかで話し合っているうちにC案が出てくる書いたのは、まさに弁証法・アウフヘーベンだからだ。
新任の頃に読んだ宇佐美寛氏の道徳関連の著書に「弁証法」という言葉は出てこなかった。
しかし、宇佐美氏が道徳授業における二者択一の意志決定を批判したのは、より現実に近い対処法が「弁証法的な発想」によって導かれたからだろう。向山氏の討論の授業に憧れたのも、弁証法的な思考が見事だったからだ。
この年になって、これまで学んできた発想法が「弁証法」だと理解するなんて、自分は何とまあ不勉強だったことか。
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