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December 13, 2006

「正社員化がハッピーか」だと!

 12月12日(火)の中日新聞に政府の規制改革・民間解放推進会議の議長である草刈隆郎氏(経団連副会長)のインタビュー記事が掲載されていた。
 タイトルが「正社員化がハッピーか」。
 次のような発言がある。
◆(今の労働者派遣法では)企業が派遣労働者を三年雇用すると正社員にしなければならない義務があるが、本当にみんな正社員になりたがっているのだろうか。多様な生き方を求める人がいる中で、かえって雇用機会を奪うことになる。
◆正社員になることがハッピーかどうか分からない。正社員にすればいいというのは乱暴だ。

・・・何と乱暴な意見だろう。
 三年勤めた派遣労働者が正社員に「ならなければならない」ことが問題なのではない。
 正社員になりたくて三年間派遣で働いてきた人に正社員に「なる権利がある」かどうかが問題なのだ。
 以前、ワールドのパート労働者の正社員化で注目したのは非正社員6000人のうち5000人の「希望者」が正社員になれたことである。
 正社員になりたくないなら、ならなければいい。それだけの話である。
 肝心なのは正社員になりたいのになれず、いつまでも派遣の不安定な雇用を強いられてしまう人への配慮ではないか。
 5年後、10年後の自分の仕事にある程度のメドがなければ、将来設計など立つわけがない。
 そのような人が多くい世の中で消費が拡大するわけがない。
 議長のご子息が正社員より安い賃金や不利な待遇での勤務を強いられる派遣社員だったら、「正社員化がハッピーか」などという発言ができるのだろうか。
 「自ら望んで派遣社員」の人を持ち出して否定するのは論理のスリカエだ。
 「正社員になりたいけどなれない派遣社員」をどうするかに正対して答えてほしい。

 ところで、今回のインタビューは「規制改革・民間解放推進会議長」に対するものである。
 例えば、次のような発言なら立場上の発言としても理解できる。
◆三年働いたら正社員にという法律を作ったって、正社員にしたくなければ2年11ヶ月で契約を打ち切ればいいのだから、そのような法律は無意味である。
◆正社員であることと、健康保険や老後の年金は本来別問題である。企業に健康保険や年金の負担を強いるから正社員化が難しくなる。それらは別の次元で条件整備すべきである。

 同じ日の新聞の一面は「児童手当0-2才倍増」であった→ネットでは、ここ
 詳細を読むと「必要となる財源の千六百五十億円は、児童の保護者の勤める企業側が約半分の八百二十億円を負担。残額については国が二百六十億円、地方が五百七十億円を支出する」とある。
 どうして半分の負担(国の4倍の負担)を民間企業に強いるような政府案が安易に進められるのだろう。
 「負担増を強いられる企業側は、児童手当の引き上げに反対しており」とあるが、そんなのは企業からすれば当たり前だ。子供1人いる従業員に対して月5000円ベースアップするのと同じことだが、今、月5000円のベースアップをする企業がザラにあるか。
 そのような政府案が、ますます「正社員化」にブレーキをかけるようで気になってしまう。
 

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