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December 13, 2006

「道路建設」の反対との賛成

12月12日の中日新聞の投稿欄「発言」で、道路建設についての対立する2つの意見が掲載されていた。
高校生は身近に道路が建設されたことについて次のように。

(前略)しかし、この道路は山を切り開いて造られました。ふと両側を見ると、側壁の断面にはたくさんの樹木の根が、無惨にもあらわになっていました。あの樹木は間もなく枯れると思います。
そのようなことをしてまで、私たちの生活が便利になることに、私は複雑な気持ちになりました。私たちは山奥にも道路を造り、便利で快適な生活を追求してきました。その一方で、自然破壊が進んでいます。(以下略)

 一方、長野県のある村長さんは道路建設について次のように。
 
 私が住む山奥の村では、公共交通が廃止されたことで、村民の移動手段は自動車だけになってしまいました。
しかも、いまだに大型バスが通行できないため、修学旅行に行く子どもたちは隣村の国道まで親が送迎している。(後略)

・・・最終的にはケースバイケースである。生活に必要な道路があるのは当然のことである。
 しかし、地元が必要がある判断したから陳情するのだから。「必要のない道路」は皆無だろう。
 つまり問題なのは、
A・あった方がいいけれど、なくても困らない道路
B・あまり必要のない道路だけれど、あればあったで便利な道路
である。
 それらは「必要な道路」と「不必要な道路」の間に位置するもので、
必要度に応じて工事の順番などが検討される。
 その際の申請理由が「修学旅行の子ども達のために大型バスが通れるように」では、僕は無理があると思う。
 何せ修学旅行は1年に1回、小6の子どもたちだけである。
 それ以外の村民に支障がないなら、1年に1回、村の6年生の保護者だけ協力してもらえばいいわけで、
その日だけ村がタクシーを用意したところで、大型バス乗り入れのための道路拡張工事の費用の何分の1ですむことか。
 村長さんは「子どもがかわいそうだ」という訴えが有効だと判断したのだろうか。
 しかし、そのような情緒的な論拠からは、逆に道路整備の不要さを訴えるように読めてしまうのである。

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