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February 28, 2007

やっぱりタミフル

やっぱりタミフルは危険じゃないか、というニュースが2件続いた。

http://newsflash.nifty.com/search?action=1&func=2&article_id=ts__jiji_27X290KIJ&csvname=1885660865

 仙台市で27日、中学2年の男子生徒(14)がインフルエンザ治療薬タミフルを服用後にマンションから転落死した。16日には愛知県蒲郡市でも服用したとみられる中学2年の女子生徒(14)が転落死しており、柳沢伯夫厚生労働相は27日の閣議後の記者会見で「因果関係が十分解明されていないが、そうしたことがあれば専門的な検討をしなければいけない」と話した。
 タミフル服用後に死亡した人の遺族らでつくる被害者団体は、厚生労働省に対し注意喚起や警告を出してほしいと求めている。柳沢厚労相は「必要とあれば当然そういうことになると思う」と述べたが、「因果関係が明らかでないと(できない)」とも付け加えた。
 一方、厚労省は、輸入販売元の中外製薬に情報提供を指示した。同省によると、2001年2月のタミフル販売開始以降、昨年11月末までの報告では、服用後に死亡した人は54人(うち16歳以下が16人)に上る。 

[時事通信:2007年02月27日13時12分]

「やっぱり」と書いたのは2年前のブログで記してきたからである。
http://take-t.cocolog-nifty.com/kasugai/2005/11/post_3fc9.html

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February 22, 2007

新型インフルエンザの報道は?

2月19日(月)の中日新聞夕刊に(ワシントン=共同)の記事として、次の見出しが載った。

 新型発生 世界が警戒 WHO「大流行、時間の問題」

・・・記事中にも「世界保健機構(WHO)は『大流行が再び起こるのは時間の問題』としている」とある。
また、「各国は人での大流行が起こった場合の対応指針づくりを進め、日本や米国は流行を想定した訓練を実施」ともある。
 新型インフルエンザ(つまり、人と人との間で広まるもの)については先日も書いた。
 http://take-t.cocolog-nifty.com/kasugai/2007/01/post_4895.html

 気になるのは、日本ではそれほど話題になっていないようなのだが、世界的にはかなり深刻な話題として扱われているということだ。流行を想定した訓練は、いつ・どこで・どのように行われたのだろうか?
 ネット検索しても「鳥インフルエンザ」のニュースの方が圧倒的に多い。
 しかし、鳥インフルエンザの恐怖は、それが「鳥→人」という感染をする場合でではない。
 「人→人」という感染を起こした場合に、ウイルスが後手に回ることを懸念しているのである。
 パニックになるから不安をあおる記事はいらない。
 しかし、最低限度の警告は必要だと思うし、今は周知されていないと思うのが実感だ。

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February 20, 2007

「給食費未払い」と「リスニング不具合」

 先日書いた「給食費未払い」の問題と「センター試験リスニング不具合」の問題。
 この2つはよく似ている。
 似ているのは、マスコミの取り上げ方・その数値の捉え方だ。

 「リスニング不具合」のニュースは次のように報じられた。

大学入試センター試験が20日、全国735会場で行われ、初日の全日程を終了した。機器の不具合が昨年問題となったリスニング(聞き取り)は今年も受験生から「聞き取りにくい」など苦情が相次ぎ、381人が再テストを受けた。再テスト辞退者も13人いた。
 再テスト対象者394人の内訳は不具合351人、機器の落下や体調不良など43人。中には試験監督の不手際で再テストを受けた受験生も2人いた。

http://www.mainichi-msn.co.jp/today/news/20070121k0000m040065000c.html
 「苦情が相次いだ」という。
 不具合の数は全国で351件。
 受験者は約50万人。
 0.08%の数値である。
http://www.sankei.co.jp/kyouiku/gakko/070129/gkk070129001.htmでは、下記のように記述している。
今回のセンター試験の受験生は49万7508人。この数字からみれば、ICプレーヤーの欠損率は0.3%、再開テストの発生率は0.08%で、さほど大きい数字には見えないが、公平が原則の入試で不公平が生じることは許されない。大手予備校「代々木ゼミナール」が今年の元日に実施した模擬試験(約2万人が受験)では、不具合の報告は1件もなかったという。

 2万人と50万では、同一機種を揃える苦労も「ケタ違い」に違うはずだ。
 確かに「不公平が生じることは許されない」が、再試験がある。
 そのくらいのトラブルに動じない心構えで受験生には臨んでほしい。
 下記のウエブでは「機器の不具合多発」と記している。
http://slashdot.jp/articles/06/01/23/0331250.shtml
 「不具合多発」という見出しは正しく事実を伝えているか。
 切り抜いた中日新聞紙上では「リスニング不具合 センター試験2年連続」という見出しもあるものの、別の部分では次のように書いている。
 「トラブルもなく順調」というのが大半の受験生の受け止め方。機器を使う限り、「この程度のトラブルは付きものだ」(教育関係者)との声は根強い。
 僕は、数値を冷静に判断する目が「メデイアリテラシー」につながっていくと思っている。
 不具合はゼロではなかった。351件あった。
  しかし、それは、全体の0.1%未満だった。
という事実を冷静に伝え、その数値をどう判断するかは読者に委ねるべきだと思う。

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February 18, 2007

給食費未払いの問題

いじめの学校バッシングが収まった年頭に「給食未納」のニュースが話題になった。
下記のサンケイWEBは1月8日の記事。
http://www.sankei.co.jp/kyouiku/gakko/070108/gkk070108000.htm

学校給食費の未納問題で、文部科学省が初めて実施した全国調査の結果、平成17年度の未納額が総額20億円を超える見通しであることが分かった。公私立の小中学校全体の未納額が明らかになるのは初めて。20億円は児童・生徒約4万人分の給食費1年分にあたり、前年度以前からの累積額を合わせるとさらに膨らむ。深刻な事態を受け、法的措置を検討する自治体はさらに拡大しそうだ。

 中日新聞1月26日付の社説は「教育再生は親からだ」と題し、給食費の未納問題を取り上げている。
http://www.chunichi.co.jp/00/sha/20070126/col_____sha_____000.shtml
未納の主な原因として、約六割の学校が「保護者としての責任感や規範意識の問題」を挙げており、親のモラルが問題だ。約三割は「保護者の経済的な問題」といい、就学援助などを必要とする家庭もあろう。
 数万円の携帯電話料金は払っても、月額平均四千円前後の給食費を払わないケースもある。「給食費は無料が当然だ」「NHK受信料も払わない人がいるから」などと平然と拒否する親もいるという。「身勝手」ともいわれる若い親の世代特有の意識もあるかもしれないが、これでは子供のしつけもできない。
 給食費の未払い問題で、投書欄でもよく話題にされる。
 学校に非協力的なモラルのない保護者がいることを知っていただく点では、ありがたい指摘である。
 ただし、こういう問題をヒステリックに取り上げると、何か違った方向にずれていくことがある。
 未払いの家庭の取り上げ方であるが
 「携帯電話の支払いはしている」「義務教育だから払わない」「頼んでいない」
というのは、本当にまれなケースにすぎない。
 そもそも大半の保護者は支払っているのである。記事を読んでも未納家庭は1%程度である。
 このように「針小棒大」な取り上げ方は、事態の認識をゆがめてしまう。

 また、給食の未払い費の総額が22億であることも、声高に叫ばれた。
 しかし、22億という数字は日本のさまざまな数値から言えば、ある意味でわずかな数値である。
 某プロ野球選手の1人の年棒より少ないわけだし、それを言うなら年間で大型タンカー2隻分に相当するレジ袋の消費の方が問題である。
 それに、刻一刻と増えている日本の借金の額から言っても微々たるもので、金額で話題にしたいなら政治に関わる額の方にもっと腹を立ててもいい。
 日本の借金時計の数値をみてみよう→ここ
 「99%の保護者はまともである」
 「22億という数値は、比較する相手によっては多くない額である」
 もっと冷静に議論すべきだと僕は思う。

 なお、さまざまな関連ニュースは、次から探すとよい。
 http://dailynews.yahoo.co.jp/fc/domestic/school_meal_costs/

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February 13, 2007

陰陽二元論の世界観

 論理エンジンの出口氏の「論理力ノート」から、弁証法を学んだ。
http://take-t.cocolog-nifty.com/kasugai/2006/11/post_cc3f.html

 それは2者択一では物事は割り切れない発想法なのであると単純化して解釈している。
 さて、先日、学校の図書館の廃棄図書で目にしたのが次の本。

 「論語~その裏おもて~」駒田信二 主婦の友社
  昭和52年第一版

 
 全部読んでない。冒頭部だけ読んで、それだけで感激した。
 一部引用する。
=========================
 この「人間万事塞翁が馬」も「禍福は糾墨(きゅうぼく)の如し」も、わが国の諺の「楽は苦の種、苦は楽の種」や、江戸の『いろは歌留多』の「楽あれば苦あり」などの句とは、根本的にその思考をことにする。
 「楽は苦の種、苦は楽の種」は、苦と楽とを因果関係においてとらえたものであるが、「人間万事塞翁が馬」や「禍福は糾墨の如し」の禍と福は、因果関係ではなく、福には必ず禍が内包されているものであり、その禍(福に内包されている禍)にはまた、必ず福が内包されている、という陰陽二元論的な思考にもとづくものなのである。
 陰陽二元論とは易の思想である。陰陽二元の対立をその根本原理として、万物の生成変化を陰陽二元の転変をもって説明しようとするのが易である。
 「易」とは「かわる」という意味である。陰と陽とは対立するものではあるが、陰はあくまでも陰、陽はあくまで陽、と固定した不変のものではなく、陰は陽を内包し陽は陰を内包するものとして考えられる。
 たとえば、柔は陰であり剛は陽であるが、柔の中には剛がひそみ、剛の中には柔がかくれている。静は陰であり動は陽であるが、静がきわまれば動となり、動がきわまれば静となる。
===========================
 私は、この文面を読んで、次のような出来事と重ねてみた。
・好きな子の中にも嫌いな一面があり、嫌いな子の中にもいい一面がある。
・今好きな子をいずれ嫌いになることもあり、今嫌いな子を好きになることもある。

 「万物流転」というか、日本人の好む「無常観」につながるようなものを感じた。
 こんなややこしい内容は、数年前ならギブアップしていた。
 2者択一ではなく、そこから第3の名案を練り上げていくのが弁証法の「止揚」。
 2者択一を固定せず、無限に変化していくものとするのが「易」の思想。

 ウイキペデイアの「陰陽」は
 http://ja.wikipedia.org/wiki/%E9%99%B0%E9%99%BD

 大学で哲学をさぼっていたせいか、分からないことや知らないことが多くて情けない。
 でも、そのおかげで、「知る喜び」が今でも味わえる。
 「知らない」ことが今の自分にとっては「陰」であり「陽」なのである。

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エネルギー問題の動向

たまたま下記のサイトを見て、驚いた。

http://scienceportal.jp/HotTopics/interview6/

長い間、冷たい風にさらされ続けてきた原子力に対する見方が、大きく変わろうとしている。 国が長年の原子力政策を転換し、ウランをリサイクルする方向にかじを切ったのをはじめ、脱原子力政策を掲げるドイツに政策見直しの可能性が指摘されるなど、欧州の原子力にも追い風現象が見られる。

 石油は、あと40年だと言われる。
 原発ならよい、といってもウランだって、それほど長くは持たないらしい。
 ウランをリサイクルする「高速増殖炉」なら、2000年は持つと聞いた。
 それなら「高速増殖炉」にいけるかと言うと、「もんじゅ」の事故があって進展していない。
と、思っていたら、核燃料サイクル技術開発は順調に進んでいるのだということを知った。

日本でも、「もんじゅ」の事故などで頓挫したかに見えた核燃料サイクル技術開発が、昨年スタートした「第3期科学技術基本計画」で、国家基幹技術に据えられた。
  
・米国で原子力の使用済み燃料がたまってきた。
・再処理してプルトニウムを利用しないと、大量の使用済み燃料がそのまま放射性廃棄物として処分される。
・そのためには正式に政策を変更し、使用済み燃料を再処理してウランをリサイクルしないといけない。
・中断していた高速炉の開発もしていかなければ、という動きが、昨年あたりから顕著になってきた。

 2月7日付のこのインタビュー記事は、まだ途中である。
 早く次が知りたい。

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February 08, 2007

8つの国語力

平成18年2月13日の「中央教育審議会 初等中等教育分科会 教育課程部会」をHPで閲覧する。
あまりにも膨大なので「国語力の育成」に絞る。

http://www.mext.go.jp/b_menu/shingi/chukyo/chukyo0/toushin/06021401/003.htm

ア 国語力の育成
(知識・技能の定着)
○  国語力の育成には発達の段階に応じた指導が求められる。例えば、幼児期や小学校低中学年期において身体的・情緒的な活動と関連しつつ獲得するという特質があるので、そうした特質にかなう指導が必要である。

○  小学校段階においては、読むことの力について体験的に身に付けるために、音読や朗読・暗唱が指導上有効であると考えられる。子どもが古典や名作に触れ我が国の言語文化に親しむ機会とすることも重要である。

○  国語に関する知識を実生活において活用するために必要な技能として、描写、要約、紹介、説明、記録、報告、対話、討論などの基礎的な言語活動を行う力を確実に身に付けさせる指導の充実が望まれる。

○  漢字の読み書きなどの基礎的な事項についても、その活用を視野に入れながら、反復学習など丁寧な繰り返し指導を通じて定着を図るとともに辞書を日常的に活用する習慣を身に付けることが重要である。

○  例えば、義務教育修了段階までに常用漢字の大体が読め、そのうち1,000字程度の漢字が書けることなど、具体的な指標を設定することも考えられる。

(思考力・表現力等の育成)

○  PISA調査の読解力において低下傾向が見られる。具体的には、文章や資料の解釈、熟考・評価や、論述形式の設問に課題がある。

○  教育課程実施状況調査についても、全体として正答率は高くなっているが、国語の記述式については低下するなどの課題が見られる。より詳細に分析すると、比較的自由に自分の気持ちを表現する設問については正答率が上昇しているのに対して、文章を深く読んで分析的に理解してその上で記述するという設問では正答率が下がっている。

○  学力に関する調査結果を受けて、平成17年12月には、文部科学省において、「読解力向上プログラム」が取りまとめられた。このプログラムでは、PISA型「読解力」を向上させるために、テキストを理解・評価しながら「読む力」を高める取組の充実、テキストに基づいて自分の考えを「書く力」を高める取組の充実、様々な文章や資料を読む機会や、自分の意見を述べたり書いたりする機会の充実が求められている。

○  子どもの社会的自立のために必要な力として、国語力について考えると、「読むこと」と関連付けた形で、「書くこと」を充実していく必要がある。このため、例えば、文章や資料を読んだ上で、A4・1枚(1,000字程度)で自分の考えをまとめて表現することができる力を身に付けさせることなどが重要である。


・・・・検討すべき内容が多すぎる。
とりあえず「8つの国語力」=「描写、要約、紹介、説明、記録、報告、対話、討論などの基礎的な言語活動を行う力」ということだけは意識しておきたい。
 「要約」だけでは片手落ち、文学教材は「描写」の指導も必要だということを以前も書いてきた。
 http://homepage2.nifty.com/take-t/koku03.htm
 そのことを実践で示していければと思う。

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「子ども産む機械」発言

 「女性は子どもを産む機械」という発言は、とんでもないと私も思う。
 「失言」という表現を用いる気になれないのは、本心の部分で思っているから出てくる発言だと思うからだ。
 それでも、ニュースでこの話題を取り上げるやり方には疑問がある。
1)本人が謝罪しているのに、いつまでこの発言にこだわるのか。
 謝罪してすむ問題ではないという怒りは承知しているが、あげ足取りにしか思えない。

2)比喩としての発言、講演の流れの中の一部分だとしたら、そこだけ取り出すのは悪意に満ちていないか。

・・・というわけでネットでニュース記事を検索してみた。メデイアリテラシーの1人学習である。

http://www.sankei.co.jp/kyouiku/fukushi/070128/fks070128000.htm
 女性は「産む機械」 柳沢厚労相
 

柳沢伯夫厚生労働相は27日、松江市で開かれた自民県議の決起集会で、「産む機械、装置の数は決まっているから、あとは一人頭で頑張ってもらうしかない」と女性を機械に例えて少子化問題を解説した。
 柳沢氏は「これからの年金・福祉・医療の展望について」と題し約30分間講演。出生率の低下に言及し「機械って言っちゃ申し訳ないけど」「機械って言ってごめんなさいね」との言葉を挟みながら、「15-50歳の女性の数は決まっている。産む機械、装置の数は決まっているから、あとは一人頭で頑張ってもらうしかない」と述べた。
 厚労省は昨年12月、人口推計を下方修正。この時、柳沢氏は「子供を持ちたいという若い人たちは多い。その希望に応えられるよう、できる限りの努力をしていきたい」と話していた。(2007/01/28 03:40)

http://www.asahi.com/politics/update/0128/002.html「女性は子ども産む機械」柳沢厚労相、少子化巡り発言 2007年01月28日00時33分
 

柳沢厚生労働相が27日、松江市で開かれた自民県議の後援会の集会で、女性を子どもを産む機械や装置に例えた発言をしていたことが分かった。
 集会に出席した複数の関係者によると、柳沢厚労相は年金や福祉、医療の展望について約30分間講演。その中で少子化問題についてふれた際、「機械と言って申し訳ないけど」「機械と言ってごめんなさいね」などの言葉を入れながら、「15~50歳の女性の数は決まっている。産む機械、装置の数は決まっているから、あとは一人頭で頑張ってもらうしかない」などと述べたという。
 会場では発言について異論はなく、主催者からの訂正などもなかったという。

・・2つのニュースソースが同じなのだろうか、よく似た表現になっている。
 2つのニュースから分かることは、
1)自民党県議の後援会の集会で
2)少子化問題についての話の流れの中で 
3)「機械と言って申し訳ないけど」と謝りながら発言している。
4)その場で異論はなかった。

 要するに身内の会の中での身内向けの発言だったということだ。
 「産む機械」発言は、分かりやすく説明するための比喩であり、「ぶっちゃけ発言」であったのだ。
 しかも、何度も「申し訳ない」と発言していることから、「不適切な比喩だが、分かりやすく伝えるためなので勘弁して欲しい」という意思表示をしている。 
 聴衆は、その流れ(雰囲気)が分かっているから異論も出なかったと言える。

 学校現場でも、「お前、バカじゃないの」という教師の不適切な発言が、相手との人間関係や言い回しやその場の流れの中で、許容される場合もある(もちろん、問題になる場合もある)。
 だから、そういう事情を考えると、今回の問題発言は、2週間経過してまだ話題になるほどのことではないのだと私は思う。
 逆に言うと、シツコク糾弾する側に「集団いじめの心理」のような嫌悪感を持ってしまう。
 野党のやっていることは他人の失敗をシツコク責め立てる「集団いじめ」であり、いつまでも、その糾弾を取り扱うマスコミは「加害者を増長させる共犯者」である。
 すくなくとも上記のネット配信のニュースは、客観的で冷静な報道に努めている。
 与党批判する野党の様子を紹介するテレビ報道の見苦しさにあきれてしまう。 
 与党も
「これは自民党の集会の中での発言です。自民党以外の方からの抗議は受け付けません」
「28日の報道にある通り、何度も謝りながら用いた言葉です。集会の方にはご理解いただいています」
で十分だと思う。

 思い切って「男性諸君が種馬として老いてもなお奮起してほしい」などと発言していたら、下品すぎて報道されなかったかも。

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February 07, 2007

電気とガスのエネルギー

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テレビのCMを見ていて、次の2つが気になっている。

電力会社のオール電化の宣伝
・ガス会社のエコウイル

・・・オール電化に比べると「エコウイル」の方が少し難しい。

http://www.ngas.co.jp/kiki/ecowill/index.html
「エコウィル」は、ガスエンジンで発電機を回して電気をつくり、同時にエンジンの排熱を利用してお湯をつくります。つくられたお湯を、給湯はもちろん床暖房・浴室暖房などの暖房用にも利用します。エネルギーをかしこく使って、快適な毎日をおトクに実現する、画期的なシステムです。

http://home.tokyo-gas.co.jp/ecowill/ecowill01.html
エコウィルはクリーンな都市ガスで発電し、そのとき出る熱でお湯もつくり、暖房もできる家庭用のガスコージェネレーションシステムです。1kWの発電をするときに、同時に2.8kWの熱ができ、それを有効利用することで、省エネを実現します。

http://www.hokkaido-gas.co.jp/product/ecowill/p03.html
エコウィルは、自宅で発電するから送電ロスがありません。さらに自宅で発電する際の排熱を、給湯や暖房に有効利用できるのです。ふだんの生活の中で、知らないうちに省エネしている。快適に暮らすだけで、環境にやさしい。そんな新時代のエネルギーシステムがエコウィルです。

http://www.saibugas.co.jp/ecowill/mh_earth.htm
一般に発電所で発生する排熱は、遠くへ運ぶことができないため活用が難しく、エネルギー利用率はわずか40%程度。
それに比べてエコウィルは、85%と高い省エネルギー性を実現します。


 火を使わないオール電化は安全だと思う。小さい子どものいる家庭も、老人家庭も安心である。
 安い深夜電力をうまく利用することは電力会社にも個人にもメリットがある。
 私がかつて読んだのは、「電気でお湯を沸かすことの愚」についてである。
(古い話で、引用元の記憶もない。「原発論争」の関連書物である。)
==============================
 電力会社は、ものすごい高温でタービンを回して発電をしている。
 だから、わざわざその電気を使って100度以下のお湯を沸かすのは、エネルギーの無駄である。
 お湯を沸かすなら、ガスで必要な分だけ沸かす方がエネルギー効率がいい。
 電気エネルギーは、それでしか利用できないものに利用すべきである。
 石油も、石油でしかできないものにだけ利用すべきである。
==============================
 今回調べていく中で、発電所から家庭までの電気のロスが60%もあることに驚いた。
 そのようなエネルギーロスの問題も踏まえて、どんな手段が適切かを考えなくてはいけない。 
 たとえば、現在の衣料分野では、石油を用いた合成繊維を利用しないと、総人口の衣料はまかなえないのだと聞いた。安易に「天然繊維に戻れ」とは言えないのだ。
 代替えのきかない分野では石油を使わざるを得ない。
 そのような分野に石油が回せるように、代替えのきく分野での石油の消費を抑制しなくてはいけない。
 
・・・・話が脱線した。
 電力会社が「オール電化」をPRするのは当たり前だ。
 問題は、オール電化の普及は、「石油の危機」という大義の前で意味があるかどうか、なのである。
 エネルギー危機という大義の前では、ガス会社の「エコウイル」の方が軍配が上がるように私は思う。

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February 05, 2007

レジ袋の削減

スーパーのレジ袋の削減が話題になっている。
テレビで見ていて流れてくる数値は、なかなかメモできないでいた。
昨日「スギ薬局」へ行ったら、小さなチラシをくれた。
「ノーレジ袋でポイントをもらおう! エコニコポイント」とある。
裏には「なぜ今、レジ袋の削減なの?」と題した「エコ豆知識」もあった。
====================
 当たり前のように受け取っているレジ袋。
 実は、1年間に大型タンカー2隻分の原油にあたる300億枚ものレジ袋が配布されています。
====================
 年間60万トンがレジ袋のゴミになると書かれたWEBのあったが、タンカー2隻分の方がよく分かる。
(それは日本の何日分の石油消費量に相当するのだろうか?)
 出典が日本ポリオレフィンフィルム工業組合、社会法人プラステイック処理促進協会とあるが、数値がどこにあるのか見つからなかった。
 事実で示す。
 公式なデータで示す。
という姿勢を貫かないと「あるある」と同じになってしまう。

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