« July 2007 | Main | September 2007 »

August 26, 2007

レジ袋は、そんなに悪者か?

Graph1
 昨日、数時間かけて「調べ学=ネットサーフィン」をした。
 レジ袋についてだ。
 当たり前のように受け取っているレジ袋。
 そして、当たり前のように「減らしましょう」と呼びかけられているレジ袋。
http://www.env.go.jp/recycle/info/furoshiki/index.htmlの中で、平成17年12月の小池元環境大臣が次のように述べている。
===========================
今、容器包装リサイクル法の改正に向けた議論が進む中で、レジ袋の扱いが課題になっています。
レジ袋は1年間におよそ60万トンがごみになっています。
また、容器包装全体の量では、容積で家庭ごみの6割を超えています。
=========================== 
 1年間に大型タンカー2隻分の原油にあたる300億枚ものレジ袋が配布されているとも聞いたが、これは、いつの数値か控えておかなかった。

http://www.eco.pref.mie.jp/forum/center/eco/life/kaimono/index.htmには、平成5年のデータで
===========================
 高密度ポリエチレンの生産量は年間約25万トン。
 その内レジポリ袋は約6割(日本ポリオレフィンフィルム工業組合調推定)。
 レジポリ袋の生産量は、25万トン×0.6=15万トンとして算出しました。
===========================
とあるが、データが古すぎるかな?
 でも、
http://park14.wakwak.com/~ecolifeday/co2base_3_from2005.htmを見ても、
“日本で生産・消費されるレジ袋の重さは、年間約15万トン。とある。

http://www.city.kawasaki.jp/30/30titan/home/ondanka/simin/green/gcg_an03.html
から「レジ袋消費の実態」を推定する。
========================
ポリエチレン製の袋の生産量は、1年で約15万トン(1993年度)。
1世帯で約436枚、1人およそ150枚を1年に使っています。日本全体では何と187億枚が消費されています。
参考:「図解エコロジーライフ実践マニュアル」松本剛著・同文書院
「環境問題チャレンジブック2 はて・なぜ・どうして クイズごみとリサイクル」山本耕平著・合同出版
東京都では1世帯あたり年間650枚消費しています。(NHK ニュースより)
=========================

 最初に示した数値は300億枚。このデータでは187億枚
 300億枚÷約200億枚で1、5倍。
 15万トンの1、5倍で22、5万トンということになる。
 おや? 1993年の数値では、小池大臣の発言した60万トンの半分以下か?

http://www.pref.chiba.jp/syozoku/e_ichihai/shigen/maibaggu.htm では
=============================
レジ袋の全国の年間使用量は約30万トンで、枚数に換算すると約305億枚使用されています。
年間1人あたり約250枚使用していることになります。
製造に当たっての材料とエネルギーを原油に換算すると約6億リットルがレジ袋のために使用されています。
(生産量から推定した年間の値:日本ポリオレフィンフィルム工業組合推計)
=============================
とある。これは300億という枚数は、いいのだが約30万トンだ。

 日本ポリオレフィンフィルム工業組合で検索すると
http://www.pof.or.jp/kurashi/wfdata.html#1 
に次のようにある。
==============================
このうち、毎日の生活に馴染み深い買物袋の需要は、年間25万トン程度と推定されています。
この数字を標準的なサイズ(8.5g/枚)に換算すると、国民1人あたり、年間約250枚を使用したことになり、
POFがいかに私たちの暮らしにとけ込んでいるかがわかります。
==============================
と、年間の総量は5万トン違うが、年間1人あたりの枚数は一致している。
 これはグラフから見て平成9年の数値なのだろう。

 うーん、よく分からん。
 小池元環境大臣の書いた「60万トン」は、平成9年から倍の数値だが、年々増加していることを考えると十分ありうる数値だ。

 では、その数値は大きいのか小さいのか。
 これは比較の問題だ。
 ペットボトルの生産量と対比して考えてみよう。
http://www.yomiuri.co.jp/atmoney/dr/20041228md01.htmでは、
「昨年度のペットボトル生産量は約43万7000トン。
このうち、61%の約26万7000トンが回収されたんだ」と書いてある。
これは、おそらく2003年のデータである。

http://eco.goo.ne.jp/recycle/petbottle/goods_01.html
http://www.cjc.or.jp/modules/incontent/index.php?op=aff&option=0&url=CJC/haikibutsu/main13.html
によると、2005年のデータで約53万トン。

ただし、http://www.nikkeibp.co.jp/style/biz/feature/news/070329_recycle/
によるとペットボトルのリサイクルには盲点がある。
============================
例えばペットボトル。生産量は、1995年には14万2110トンだったものが、2004年度には51万3712トンと、9年で約4倍に増加した。
生産増加に、リサイクルされたペットボトルが使われていればまだしも、ペットからペットへのリサイクルは難しく、
すべてヴァージンの原材料が使われた。
ペットボトルは大方、衣服にリサイクルされた。
衣服にリサイクルすると、使用後のリサイクルはほとんど不可能となる。
つまり、ペットボトルは、びんや金属と違い、循環型資源とは言い難い。
================================
 回収したアルミ缶からアルミ缶ができる完全リサイクルとは価値が違う。
 ということは、いくら回収率が上がっても、ペットボトルの生産量に該当するだけの石油が使われていくのだから、リサイクルしているから安心してペットボトルを生産していいわけではないということを押さえておく必要があろう。
 したがって、ペットボトルの生産量を、そのままでカウントするとしよう。

 レジ袋30万から60万トン
 ペットボトル53万トン

 分からん。
 圧倒的にペットボトルの方が消費量が多いように思うが、そんなものなのだろうか?

 「環境の先生」とも言える武田邦彦氏のHPには次のようにある。
 http://takedanet.com/2007/02/post_e207.html
========================
 スーパーの袋をもともとタダでくれるのは余った石油を使ってできるものだからだ。値段にすればせいぜい0.5円、つまり1袋だいたい50銭ぐらいでできる。袋にするとそのぐらいの値段が付くが、石油の原料としてはだいたい0.1円、つまり10銭ぐらいのものである。
 もしもスーパーの袋がもったいないからといって全部止めてしまえば、もともと量が少ないので大した影響が無いけれども、その組成の分が余るので石油化学コンビナートでは煙突から煙を出して燃やしてしまうだろう。燃やすぐらいだったらマイバッグよりもスーパーで袋をもらった方が環境に良いような気がする。
========================
 レジ袋を断っても、日々の暑さでペットボトル飲料の利用は、とんでもなく増加している。
 レジ袋を断っても、クーラーを利用した社会は相変わらずで、この夏、最大電気使用量を更新した。
 自動車だってエアコンの入れっぱなしだから、ガソリンの消費量は数%増えているはずだ。
  レジ袋より紙袋の方がエネルギー消費量は多いという表も目にした。
 それに、レジ袋に用いる石油は、ほかには利用できない余り物・残り物だそうだ。
 ペットボトルに使用する石油は、どうなのだろう。

 「木を見て森を見ず」ではないが、レジ袋のような部分に気を使う割には、何か大きな資源の無駄には目をつぶり耳をふさいで、やり過ごしているような気がしてならない。
 我々のちまちました節約分をいとも簡単に上回ってしまう無駄遣いが見過ごされているなら、節約よりも不正に声を上げる行為の方がエネルギー対策上で、はるかに意味があるということになるのだ。

| | Comments (8) | TrackBack (0)

August 25, 2007

鉄鋼スラグは資源か産廃か?

 三重県のフェロシルトの不法投棄について以前書いた。
http://take-t.cocolog-nifty.com/kasugai/2005/10/post_877e.html
これは単なる産業廃棄物の不法投棄の問題ではない。
フェロシルトは県が認めたリサイクル資材であったのだ。
 産廃をフェロシルトに加工すればいくらでも安全に処理できる、という県の保証の元に、結局は危険な産業廃棄物が公然とばらまかれてしまったのだ。

 最近、愛知県で話題になっているのが「鉄鋼スラグ」。
 最近とはいえ、実は1年以上前から地元では問題視されていたわけだが・・。
 検索すると、たとえば次のようなメーカーのサイトがヒットする。
http://www.tetsugen.co.jp/slag.htm
 そして、次のように分かりやすく説明されている。
====================
鉄鋼スラグとは・・・
鉄鋼スラグは、鉄鋼製造工程において副産物として発生し、高炉スラグと製鋼スラグがあります。
当社は、これらスラグの製造加工に携わり、資源リサイクルに貢献しています。
鉄鋼スラグ製品は、グリーン購入法「特定調達品目」に指定されてる地球環境にやさしい資材です。
また、現在各地方自治体では、リサイクル製品認定制度に取り組んでいるところが多く、スラグ製品も
北海道では「北海道リサイクル製品認定制度」、愛知県では「あいくる」に認定されています。
関東エリアでは、まだ認定制度を行なっている自治体はありません。
======================
 こいつは愛知県が認めたリサイクル資材であるが、鉄鋼スラグが野積みされた付近から基準を上回る濃度の
鉛やホウ素などの化学物質が検出された。
 野積みされた状態で撤去できない理由が、今治市の場合の記事から読みとれる。
http://www.janjan.jp/area/0605/0604280524/1.php

 要するに「廃棄物」ではなく「有用資源」だから、廃棄されているのではなく一時保管されている状態だと解釈できてしまうのだ。そして「一時保管」と言われてしまったら、行政は思考停止・執行停止で何も手出しできなくなってしまうのだ。

 県のおすすめの危険な廃棄物の存在。
 県の不作為による産業廃棄物の山。
 しかも、先にフェロシルトの件で書いた時と同じく、住民や地元議員の苦情や撤去の要望が全然通らないところまで似ている。
 では、結末も同じになるのか?
 業者が倒産して廃棄物の除去や撤収ができなくなるというお決まりの事態である。

 鉄鋼スラグの問題構造とフェロシルトの問題構造は、よく似ている


議員の吉川みつこさん、どうかがんばってくださいね→ここ 
http://blog.goo.ne.jp/aiainet_2005/e/4826da0d2b873e835dcb0ccabf215bbd

 さて、8月24日の中日新聞夕刊で、少々気になる部分があった。
 完成前の鉄鋼スラグは「産廃」 愛知県判断、適切保管指導へ という見出し。
 破砕などの処理をした鉄鋼スラグを六カ月以上、雨や風にさらす工程(エージング)を工場外の複数の敷地で実施し、現在は弥富市や同県飛島村など六カ所で、野積み保管される状態になっている。
 愛知県は、エージング中の鉄鋼スラグについて「まだ製品とは言えず、産廃とみなされる」(廃棄物監視指導室)と指摘し、地下への浸透を防ぐコンクリートやアスファルトの設置など、廃棄物処理法に基づく保管が必要としたのだ。県は二十四日、県庁に同社を呼び、事情聴取したのだとか。

 野積みされたものは、完成前の鉄鋼スラグだから産廃だという認定。
 きちんとした「鉄鋼スラグ」の完成品でないから有害物質が流出のかどうかは、書いてないから分からない。
 未完成の鉄鋼スラグの撤去を行政はしっかり命令できるのかどうか。
 「産廃ですよ」と指摘しても、「がんばって完成させます」とか「今さら言われても・・」などと返答されてしまうなら何の効力もない。
 住民の健康被害、末代までの地質汚染にならないよう、早急な対応が望まれる。
 くれぐれも「業者が倒産」で終わらないように!

| | Comments (5954) | TrackBack (3)

August 24, 2007

小中一貫教育と中高一貫教育

ごくごく普通の公立校では無縁だが、全国的に見ると
小中一貫教育校・中高一貫教育校というものが、少しずつできている(もちろん、私学では以前から存在していた)。
京都の園部高等学校附属中学校というのも、中高一貫教育のシステムになっている。
http://www.kyoto-be.ne.jp/sonobefuzoku/html/ikkan.htm
そのHPを参照すると、
=====================
中高一貫教育校とは、従来の中学校・高等学校の制度に加えて、生徒や保護者が「6年間の一貫した教育課程や学習環境の下で学ぶ機会をも選択できるようにする」ため、平成10年6月に「学校教育法等」の一部が改正され平成11年度から実施されたものです。 この中高一貫教育校では、中学校・高等学校の6年間の計画的・継続的な学習を展開するとともに、生徒たちが充実した学校生活を送り、個性を一層伸ばせるよう特色ある教育が行われています。 
=====================
とあり、中高一貫のメリットが紹介されている。
おそらくメリットのトップは大学入試に向けて6年間で準備できるという「進学校」としての実績であろう。
何と言っても「学校教育法」一部改正で法的な根拠がある。

 一方で「小中一貫教育校」というのも叫ばれている。
京都にもいくつか小中一貫校ができつつあるが、品川区も有名だ。
http://www.city.shinagawa.tokyo.jp/jigyo/06/sidouka/ikkan/summit.html
 
========================
中央教育審議会答申(平成17年10月26日)でも「教育課程の基準によらない教育課程の編成・実施を可能とする特例」について検討する必要性が明記されました。
 そこで、全国で小中一貫教育、小中一貫校の研究・開発に取り組む自治体、学校、個人、企業が情報を交換し、さらに研究・実践を深化させるために、既に小中一貫教育に取り組む京都市、奈良市、呉市、品川区の4つの自治体を発起人として「小中一貫教育全国連絡協議会」を設立いたしました。
 今後は、小中一貫教育全国サミット6をはじめとして情報共有・意見交換を活性化するとともに、小中一貫教育をはじめとした地方からの教育改革に対する国の認知、法的整備を求めていきたいと考えております。
========================
というように、 こちらは「学校教育法」ではなく、「教育特区」として限られた地域だけで進められているもので、今後「国の認知・法的整備」が必要とある。(とはいえ、私学や付属小・中学校は、以前から実施済み)。

 どちらにもメリットがあるということか。
 いずれかのメリットは、他方のデメリットにならないか。
 なお、世に中には「幼小中一貫教育」もあるし、附属による「中・高・大」も多い。
 また「一貫」とまではいかなくても「小中連携」「中高連携」という研究指定校もある。 
 「小中連携」ぐらいなら、本来は当然日ごろから進めておかねばならない問題だ。
 そんなわけで、「小中一貫・小中連携」「中高一貫・中高連携」について今後いろいろ調べてみたい。

| | Comments (0) | TrackBack (0)

August 18, 2007

「いつまでもデブと思うなよ 」

Photo
41pcdggbgvl
「いつまでもデブと思うなよ 」(新潮新書 227)
岡田斗司夫 (著)

すみません、JR一宮駅の三省堂書店で、しばらく立ち読みして、買わずに帰ってきてしまいました。
先の人間ドッグで軽度肥満と診断されてしまったので、ついつい読んでしまいました。
申し訳ないので内容紹介はしません。どこかで書評を読んでください。
ご本人のダイエット日記のブログもあるし→ここ岡田斗司夫氏は、イメージ的にタレントの伊集院光さんに似た巨漢タイプの人。
新書のカバーに、がばがばズボンをはいた氏の姿が載っていました。これは、すごいわ。
それにしてもダイエット方法はすごくシンプルで、ざっと立ち読みして「よし、自分もがんばってみようかな」と思えました。
岡田氏のダイエット方法を追試するのに便利そうなHPは次の2つ。
摂取カロリー計算
http://homepage2.nifty.com/WM/calorie/cal_ctl.htm
消費カロリー計算
http://www.miwa-mi.com/project/syouhi/syouhi_in_def.html

今日はちょっと事情があって夕食を食べ過ぎました。
本日のカロリー計算の結果、ざっと1000キロカロリーオーバーでした。
これが、初日というか、チャレンジ前の記念すべき数値です。
1000キロカロリー消費しようとなると、自転車やジョギングで2時間必要ですから、ふだんの生活ではもう絶望的。
やはり食事制限しかないですね。
暑い夏ですが、とにかく「お茶」にしよう!

追加 ココログのインタビュー記事 →ここ

| | Comments (38) | TrackBack (3)

August 16, 2007

チャイニーズタイペイの呼称

バレーボールの国際大会を主催するTBSのHPでは「チャイニーズタイペイ」と明記してある。
中華人民共和国の反発がないように国際大会に参加するために決められたオリンピック方式だから、主催者側の考え方はそれで筋が通る。
朝日新聞のテレビ欄も「チャイニーズタイペイ」であった。
しかし、中日新聞のテレビ欄は「台湾」と表記してあった。
中日新聞の考え方を勝手に想像する。

(1)日本の国民感情からいえば「台湾」でいい。
(2)台湾の政治状況からいえば「台湾」でいい。
(3)台湾の国民感情からいえば「台湾」でいい。
(4)台湾チームの感情からいえば「台湾」でいい。

しかし、中日新聞のような表記が誤解を招くこともある。

(1)「オリンピック方式」による国際大会参加の取り決めを無視している。
(2)中華人民共和国への配慮を無視している。
(3)「チャイニーズタイペイ」で妥協して参加している台湾チームの感情を逆撫でしている。

分からない。
中日新聞のきちんとした見解を知りたいものだ。

ちなみに、バスケットのアジア大会では次のような問題が起きている。

バスケ大会の台湾「国歌」に抗議=中国
2007年8月4日(土)19:43
 【北京4日時事】中国外務省は3日、徳島市で行われているバスケットボール男子のアジア選手権で台湾の「国歌」が演奏されたとして、北京の日本大使館当局者を呼び、抗議した。
 中国外務省によると、アジア局当局者は「中華民国国歌」の演奏は日中共同声明などの精神と国際オリンピック委員会(IOC)の規定に違反すると指摘した。
 台湾は「チャイニーズ・タイペイ」として同選手権に参加。台湾はこうした国際スポーツ大会では「国旗」や「国歌」を使用しないことになっている。 (了)
[時事通信社]

| | Comments (0) | TrackBack (0)

August 11, 2007

台湾とチャイニーズタイペイ

300pxchinese_taipei_olympic_flag_2
 朝、通勤途中のラジオ(テレビ音声)から、今日のバレーボールの対戦相手が「チャイニーズタイペイ」だと流れてきた。
 宣伝過剰の最近のバレーボールはあまり見ないので「チャイニーズタイペイ」が日本にとってリベンジの相手といわれてもよく分からなかった。
 それって、台湾のこと?
 職場に着いて新聞のテレビ欄を見る。

バレーボール女子・ワールドグランプリ2007予選ラウンド東京大会 「日本×台湾」

とある。
 しかし、ネットのテレビ欄解説では「日本対チャイニーズタイペイの試合を送る」と書いてあるし、テレビ実況は「チャイニーズタイペイ」を連呼していた。
 ネット検索してみたところ、「台湾」が国際大会で「中華人民共和国」と別の国家として出場するには、かなりの苦難があったことも分かった(まだまだでかじっただけ)。
 「はてなダイアリー」には次のように解説されていた。
========================
オリンピックやスポーツのワールドカップなどで台湾はこう表記される。中国語では「中華台北」と標記。最近では「中国台北」とも。
台湾がこのような通称で呼ばれるのは、「ひとつの中国」を標榜する「中華人民共和国」政府が台湾を自国の省の一つだと主張し、「台湾」という語を国名の意味で用いることに対して様々な形で抗議やいやがらせを行なっているため。
========================
 「台湾」「中華民国」と名乗っては国際大会に出場できないし、中華民国の国旗も使用できない。
 テレビ実況では確認できなかったが、たぶん台湾は上記の国旗を使用していたはずだ。
 そのような状況でありながら新聞のテレビ欄で堂々と「台湾」と表記しているのは、確信犯的な日本の良心によるのだろうか。 「台湾」と「中華民国」の関係もずいぶん微妙だ。
 いい機会なので、もう少し調べ学習してみたい。

| | Comments (0) | TrackBack (0)

August 10, 2007

日本人よ 胸を張りなさい

5184s3wfebl
上記はサブタイトル。
本題は「台湾人と日本精神」(小学館文庫)
小林よしのりが「台湾論」を書くのに参考となった単行本が、小林よしのりの「台湾論」が台湾で発禁扱いされて、販売中止。
日本文教社の単行本が小学館文庫としてリニューアル。
その際「台湾論」を記した小林よしのりに感謝とエールを書き加えている。

星新一の書物に台湾のインフラ整備に努めた後藤新平が登場するが、彼は台湾で今なお尊敬されているそうだ。
この本を買うとき、少し下の段に司馬遼太郎の『街道をゆく 台湾』があった。
読むべきだった。本書の予備知識は司馬遼太郎の本の中に含まれているようだ。

歴史の重さを感じ、歴史を知らない自分の軽さも感じる。
日本人よ卑屈になるな、という著者の気概がどのページからもヒシヒシと伝わってくる。
やや難しいが、日本人なら台湾の歴史も詳しく知っておくべきで、ぜひ一度は読み終えて自分の心にストックさせておきたい書物である。


近年、台湾では日本統治時代を正しく評価する歴史教育がスタートした。ところが、日本では自虐史観という“虚構”が、日本人から「自信」と「誇り」を奪ってしまった。本書では「台湾には日本が今こそ学ぶべき“正しい日本史”がある」とする筆者が、「日本人よ、自信と誇りを取り戻せ」と訴える。昨年7月に単行本化されたが、小林よしのり著『台湾論』騒動の中で、販売中止に追い込まれた「問題の書」を緊急文庫化!



| | Comments (0) | TrackBack (0)

August 09, 2007

人材派遣業社の罪

  人材派遣業の大手「フルキャストスト」が業務停止命令を受けた。
 もう一方の大手はグッドウイル。先ごろ老人介護施設の問題で摘発を受けたコムスンの親会社だ。

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20070805-00000003-mai-bus_all

<フルキャスト>広がる派遣 暗部次々…事業停止で明るみに
8月5日1時26分配信 毎日新聞

 人材派遣大手「フルキャスト」(東京都渋谷区)が3日、全支店の事業停止命令(1~2カ月)という一企業としては過去にも例がない厳しい処分を受けたのは、労働者派遣法で認められていない港湾運送や警備業などに労働者を派遣して今年3月に事業改善命令を受けていながら、その後も同様の違反を繰り返したためだ。産業界の要望に応える形で拡大の一途をたどっている派遣業界。その裏で違法の常態化という負の側面が目立ってきた。【

 ◇危険職種へ日常茶飯事
 港湾運送や警備、建設業など専門的な知識や技術を必要とする業種に労働者派遣が禁じられているのは、慣れない仕事でけがをする危険性と隣り合わせになるからだ。
 港湾倉庫に派遣された男性(27)は今年2月、作業中に荷崩れに巻き込まれて足を骨折、いまだにリハビリが必要な重傷を負った。
男性は労働者派遣法上の違法派遣だとは知らずに、5カ月間もこの現場で働いていた。
 別の男性(35)は「建設現場への派遣は日常茶飯事。『違反だ』と指摘したら、仕事を回してくれなくなるから口には出せない」と、常態化する違法派遣に憤る。
 これまで、違法行為は水面下に埋もれていたが、日雇い派遣で働く労働者が急増する中、業界が当たり前のように行ってきた行為が次々と明るみに出ている。
 その一つは、派遣会社側がデータ装備費などの名目で200~250円を給与から天引きしていた問題だ。
業界は、けがや物損を起こした際の「保険」などに使っていると説明し、「強制ではなく任意のもの」と主張していた。
 しかし、実際に事故などが起きた際に保険金は支払われていないケースなどが発覚。
 不透明な使途を労組が追及し始めた。
 日雇い派遣最大手のグッドウィル(GW)もフルキャストも今年に入り徴収を中止し、GWは過去2年分を、フルキャストは創業時の92年までさかのぼっての天引き分の返却をそれぞれ表明した。
 GW支店長だった20代男性は「業務拡大する中で、労働者派遣法や労働基準法などの知識も欠けたまま業務を取り仕切る支店長も目立つ」と指摘する。

・・・・・人件費を安くあげたい企業側の都合、甘い汁を吸い尽くす中間業者の都合が優先されて、労働者は不安定な生活や危険な生活と低収入を強いられている。
 行政は、こんな時、民事不介入なのだろうか?
 日雇い労働者ばかりになったら、行政だって税収不足や少子化で困るだろうに。若者がワーキングプアでは国家の将来はどうなるのか?
 毎日新聞のニュースは具体的な数値も示してくれた。
 一部略して掲載させていただく。

 ◇労働者10年で3.5倍…生活は劣化
 派遣労働者に対する企業側の需要は大きく、労働者数は急増している。
96年度の72万4248人が、05年度に254万6614人と10年間で3.5倍に増加した。
この間には、正社員が減り、非正規社員が増加しており、その流れと軌を一にしている。
人件費削減に力を入れる企業側の要望が派遣市場を拡大させた。
 労働者派遣法が成立した85年には、派遣対象が秘書、通訳など専門性が高い13業種だったものが、
99年には一部を除き原則自由化された。
 フルキャストもここ数年売り上げを拡大、前年同期比で34.1%も伸ばした。
 派遣される登録者は延べ174万人で、1日当たりの派遣人数は1万人を超える。
 ところが、派遣先が派遣元に支払う派遣料金(8時間換算)は05年度で1万5257円で前年度比で4.4%減少した。
 市場が拡大する中、企業間競争も激化し、利益を第一にした受け入れ企業の仕事ぶりが浮かび上がる。
 さらに、最近は、日雇いにさえならない「時間雇い」の働かせ方も目立っている。
派遣で働く男性は「今は仕事を紹介されても、4時間で仕事にめどがつけばそれで帰される。細切れの仕事ばかりでとても生活できない」と厳しい現状を訴える。
需要が拡大する中、どんどん労働時間が細切れになり、労働者の生活の劣化が進んでいる。

・・・・・・社員食堂だとか、社宅だとか福利厚生施設などを準備しなくていいんだから、派遣だけでまかなう企業は支出が減ってさぞかし喜んでいることだろう。
 でも、日雇い派遣や時間派遣では、いつか人材が安定確保できないし、長期的に信頼できる社員を育成できないんだから、いつかしっぺ返しがくるのではないかと思うし、そうあってほしい。
 
 ◇法改正山場 労使綱引き
 労働者派遣法は、来年の通常国会で改正が予定されており、9月から改正法案づくりが山場を迎える。
しかし、労使の思惑は対立しており、激しい綱引きが予想される。
 派遣業種は、同法成立以来拡大しているが、企業側は、今回問題となった港湾運送、建設などへの派遣も全面解禁するよう要望している。
「規制が労働者の安定雇用を難しくしている」との立場だ。
さらに、現行法は「労働者が同一の仕事に3年を超えて働いた際に、企業が労働者に雇用を申し込んで正社員化する」旨を義務づけているが、この規定の削除を求めている。
 一方、労働者側は業種の全面解禁や雇用の申し込み義務の削除には反対だ。
 フルキャスト労組の関根秀一郎書記長は
(1)派遣可能な業務を、秘書や通訳、パソコン業務など専門性の高い業務に限る
(2)派遣会社に登録されて日々派遣される「登録型」ではなく、長期の勤務が可能となる「常用型」を原則とする
(3)派遣会社が受け取るマージンに上限規制をかける――などが必要だと訴えている。
 人材派遣のシステムで、受け入れ企業は代替可能な労働力を正社員に比べて安価に抑えることができる。
 一方、労働者側にとっては、賃金や福利厚生面で正社員より見劣りしてしまう。
 次の法改正では、光と影の両面を慎重に検討する必要がある。

・・・・・・どうみても企業側に都合のいい方向に進んでいく。労働者側の不安定さ・危険さ・生活の苦しさは解消されそうにない。
 「光と影の両面を慎重に検討」は両論併記の卑怯な論法だ。
 今、現在、労働者派遣法の「影」の部分で、多くの労働者が困っている。
 「影を徹底的に検討」と言ってもらわないと、ワーキングプアの若者はたまらない。
 ちなみに、ネットで「グッドウィル・グループ十訓」を目にした。

一. お客様の立場に立て、究極の満足を与えよ
一. 夢と志を持ち、常にチャレンジせよ
一. 困難の先に栄光がある、逆境を乗り越えよ
一. 物事の本質を見抜け、雑音に動じるな
一. 原因があるから結果がある、公正に判断せよ
一. 積極果敢に攻めよ、守りは負けの始まりなり
一. スピードは力なり、変化をチャンスと思え
一. 自信を持て、謙虚さと思いやりを持て
一. 笑顔と共に明るくあれ
一. 正しくない事をするな、常に正しい方を選べ

 お客様の立場に立って究極の満足をって、「お客様」は企業であって労働者ではないよね。
 正しくないことをするな、って言いながら、やってることは悪徳仲介業者じゃん!

| | Comments (0) | TrackBack (0)

August 04, 2007

おそるべし 星製薬!

51z9kw2mpsl

 星新一著の伝記「人民は弱し、官吏は強し」(新潮文庫)
 知らなかった。ショートショートの星新一がこのような書物を書いていることも。
 そして星新一の父である星一が興した「星製薬」がある(あった)ことも。
 書評には次のようにある。
======================
明治末、12年間の米国留学から帰った星一は製薬会社を興した。日本で初めてモルヒネの精製に成功するなど事業は飛躍的に発展したが、星の自由な物の考え方は、保身第一の官僚たちの反感を買った。陰湿な政争に巻きこまれ、官憲の執拗きわまる妨害をうけ、会社はしだいに窮地に追いこまれる…。最後まで屈服することなく腐敗した官僚組織と闘い続けた父の姿を愛情をこめて描く。
====================== 
 そんな事実があったことを知らない。
 星一は薬学部の大学まで設立している→ここ
 そのような公共心に燃える人物であるながら、官による明らさまな民への介入を受けた様子は読むのもつらい。
 泣き寝入りするしかない「民間企業」への圧迫。
 今もなお同じような民間への圧迫があるのではないかと思うとぞっとする。
 また、その一方で行政にうまく擦り寄って利益をむさぼる民間企業も描かれているわけで、
今もなお、そのようなずるがしこい民間企業があるのではないかと思うとぞっとする。

| | Comments (0) | TrackBack (0)

おそるべし リケン!

 7月19日、新潟県中越沖地震の影響で部品メーカーのリケンが生産を停止していることを受け、国内の全ての自動車メーカーが完成車の生産を一時停止することになった。
 リケンが生産しているのは、他の追随を許さないピストンリングなのだとか。
 1926年(大正15年) 財団法人理化学研究所の大河内研究室の海老原敬吉博士によりシリンダ内壁に対し均一な圧力を及ぼすピストンリングの製造法が発明され、各国の特許を取得。
 1927年(昭和2年) 理化学興業株式会社として設立
 1949年(昭和24年) 理研柏崎ピストンリング工業株式会社、理研工業株式会社より分離設立
 1950年(昭和25年) 理研ピストンリング工業株式会社に改名
 1979年(昭和54年) 株式会社リケンに改名

 ふだん注目されない会社だが、リケンはすごいのだ。
 そして、そのすごさはルーツである「理化学研究所」のすごさなのだと思っている。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%90%86%E5%8C%96%E5%AD%A6%E7%A0%94%E7%A9%B6%E6%89%80

 理化学研究所は、1917年に創設された物理学、化学、工学、生物学、医科学など基礎研究から応用研究まで行なう日本で唯一の自然科学の総合研究所。
 略称「理研」。
 そう、いわゆる「リケン」と呼ばれるつ企業は、皆このグループなのだ。
 そして、「リコー」もこのグループに含まれる。、理化学研究所で開発された「理研陽画感光紙」の製造及び販売の目的で理化学興業から独立して「理研感光紙株式会社」として設立されたのが、今のリコーである。
  現存している関連各社は以下のように記されている。
=======================
リコー
三愛(リコー子会社で、主にファッション系・水着系が中心)
三愛石油
リコーエレメックス
リコーリース
科研製薬
リケンテクノス(旧・理研ビニル工業)
理研ビタミン
リケン
理研電線
オカモト(旧・岡本理研ゴム)
理研コランダム(日本で有数の原石発掘会社)
理研計器(計測機器メーカー)
エルゴテック(旧・理研鋼機→トーヨコ理研)
理研製鋼(現大同特殊鋼子会社)
理研軽金属(現日本軽金属子会社)
新日軽(上記会社の建材部門の譲受先)
=======================
 「理化学研究所」は、鈴木梅太郎、寺田寅彦、中谷宇吉郎、長岡半太郎、池田菊苗、本多光太郎、湯川秀樹、朝永振一郎、仁科芳雄など多くの優秀な科学者を輩出した。
 後に理研コンツェルンと呼ばれる企業グループ(十五大財閥の1つ)を形成したが、太平洋戦争の終結と共に解体された。
 1927年に、理化学研究所の発明を製品化する事業体として理化学興業を創設。
 理化学興業と理化学研究所は工作機械、マグネシウム、ゴム、飛行機用部品、合成酒など多数の発明品の生産会社を擁す理研産業団(理研コンツェルン)を形成してゆく。
 最盛期には会社数63、工場数121の大コンツェルンとなった。
 1939年の理化学研究所の収入370万5000円のうち、特許料や配当などの形で理研産業団各社が納めた額は303万3000円を占めた。その年の理研の研究費は231万1000円だったので、理化学研究所は資金潤沢で何の束縛もない「科学者たちの楽園」だった。
 のちに理研コンツェルンの事業を継承した会社にはリコー等理研グループと呼ばれる企業群がある。

1941年、陸軍の要請を受け、仁科芳雄が中心となって原子爆弾開発の極秘研究(ニ号研究)を開始。

というのも、この研究所のすごさを感じさせる。
 1946年、太平洋戦争終結とともに連合軍司令部の指命により理化学研究所、理研工業(理化学興業の後身)、理研産業団は解体され、仁科研究室のサイクロトロンも海中に投棄された。
 原爆製造にかかわるサイクロトロンについては、このHPが詳しい→ここ

1948年、「株式会社科学研究所」発足。財団法人理化学研究所は正式に解散した。
1952年、株式会社科学研究所設立。旧社は科研化学株式会社に改称し、純民間企業となる(現在の科研製薬株式会社)
1956年、「株式会社科学研究所法」が制定され、政府の出資を受ける。
1958年に「理化学研究所法案」が制定され、特殊法人「理化学研究所」として新たに発足した。
2003年10月、独立行政法人化され、2001年にノーベル化学賞を受賞した野依良治を理事長に迎えた。

 こんな言い方は「リケン」に失礼だが、「リケン」のすごさは、理化学研究所のすごさの継承だと思う。
 思うだけでは失礼なので、もう少し調べてみたい。
  

| | Comments (67) | TrackBack (0)

« July 2007 | Main | September 2007 »