おそるべし 星製薬!
星新一著の伝記「人民は弱し、官吏は強し」(新潮文庫)
知らなかった。ショートショートの星新一がこのような書物を書いていることも。
そして星新一の父である星一が興した「星製薬」がある(あった)ことも。
書評には次のようにある。
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明治末、12年間の米国留学から帰った星一は製薬会社を興した。日本で初めてモルヒネの精製に成功するなど事業は飛躍的に発展したが、星の自由な物の考え方は、保身第一の官僚たちの反感を買った。陰湿な政争に巻きこまれ、官憲の執拗きわまる妨害をうけ、会社はしだいに窮地に追いこまれる…。最後まで屈服することなく腐敗した官僚組織と闘い続けた父の姿を愛情をこめて描く。
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そんな事実があったことを知らない。
星一は薬学部の大学まで設立している→ここ
そのような公共心に燃える人物であるながら、官による明らさまな民への介入を受けた様子は読むのもつらい。
泣き寝入りするしかない「民間企業」への圧迫。
今もなお同じような民間への圧迫があるのではないかと思うとぞっとする。
また、その一方で行政にうまく擦り寄って利益をむさぼる民間企業も描かれているわけで、
今もなお、そのようなずるがしこい民間企業があるのではないかと思うとぞっとする。
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