論理的思考がストーカーをなくす
想像力がいじめをなくす・論理的思考がいじめをなくす、ということを以前書いた。
時々起こるストーカー事件を防ぐのも小さい頃からの論理的思考の指導ではないかと思っている。
ストーカーの気持ちが次のようなものだと仮定しての話である。
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自分が相手をこんなに好きなんだから、きっとわかってくれるはずだ。
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まあ、百歩譲って「自分が相手をこんなに好きなんだから、相手も自分を好きだろう」とは書かなかった。
「きっとわかってもらえる」「いつか思いは通じるはず」という強い思いこみが悲劇を生んでいる。
世の中は相手にわかってもらえないことはたくさんあるし、たとえ分かってもらえても相手が自分を好きになるとは限らない。
それを理解できないのは(認めないには)、失敗体験の欠如や、望む物はいつでも手に入れることができた甘やかしのツケかもしれない。
論路的思考の観点で次のように考えてみた。
日々の授業の中で「自分の考えが全員の考えではない」と自覚させる行為が、どれだけ意識されているだろうか。
自由に意見を言わせる場面はけっこうあると思う。
そこで「いろんな意見が出たね」で終わるのではなく、
◆意見の違いに注目し、
◆自分の意見だけが正解ではないことを知り、
◆他の意見・他の立場を受け入れる。
まで、責任をもって授業したい。
自分の意見が唯一の正解というわけではない、というのは、ある意味で「小さな自己否定」である。
自己否定できる人、自分を客観化できる人に育てていけば、自分の感情を絶対視してストーカー行為に走ることもないのかなあと勝手に考えている。
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