バイオエタノール構想の頓挫
宮古島の「バイオ燃料島構想」が頓挫、石油業界協力せず(読売新聞)という厳しいニュースが流れた。
http://newsflash.nifty.com/news/tk/tk__yomiuri_20080105it04.htm
政府が沖縄・宮古島で計画していた「バイオエタノール・アイランド構想」が事実上、断念に追い込まれたことが明らかになった。
政府は、宮古島の自動車用ガソリンを全量、バイオエタノール3%分をガソリンに直接混合する「E3」に切り替えようとしたが、別方式のバイオ燃料を採用した石油業界の協力が得られなかった。政府は今年7月の北海道洞爺湖サミット(主要国首脳会議)で地球温暖化対策をアピールする予定だっただけに、構想の断念は痛手となりそうだ。
この構想は、経済産業省や環境省など6府省が進めている。2008年中に宮古島にある全19か所のガソリンスタンドで、ガソリンに代わってE3を販売する計画だった。宮古島では乗用車約3万5000台が年間約2万5000キロ・リットルのガソリンを使っている。
http://www.env.go.jp/press/press.php?serial=6417
が、平成17年10月の環境省の発表資料である。
沖縄県宮古島におけるバイオエタノール混合ガソリン(E3)実車走行試験の開始及びサトウキビ由来バイオエタノール生産設備の起工について 環境省は、沖縄県宮古島において、10月7日から、バイオエタノール混合ガソリン(E3)の実車走行試験を開始するとともに、サトウキビ糖蜜からバイオエタノールを生産する設備の建設に着手します(事業実施者:株式会社りゅうせき)。 この事業は、現在は飼料程度にしか利用されていない沖縄産サトウキビの糖蜜を原料に、燃料用バイオエタノールを高効率で生産する技術を開発し、実証プラントにおいてエタノールを生産するとともに、エタノールを3%混合したガソリン(E3)を製造し、それを用いた実車走行試験を行うものです。 実車走行試験は、沖縄県宮古支庁及び宮古島市の公用車50台を用いて開始し、徐々に対象車両を拡大していく計画です。当面は島外から調達したバイオエタノールを使用しますが、糖蜜からエタノールを生産する設備の建設及び試運転が完了する今年度末以降は、沖縄産糖蜜から生産されたエタノールを用いてE3を製造し、実車走行試験に用いる予定です。
http://take-t.cocolog-nifty.com/kasugai/2007/01/post_3949.html
に書いたのは、アサヒビールのプランだから無関係か。
世界的にも、バイオエタノールの需要で食料に供給されるべき穀物の値段が高騰するという問題が起きている。
サトウキビを利用した宮古島のプランの頓挫についての石油業界の詳しいコメントを確かめてみたい。
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