秋葉原事件と「手紙」(東野圭吾)
百歩ゆずって秋葉原事件の犯人に同情する部分を感じたとしても、殺人という行為は絶対に許さない。
派遣雇用への怒りは感じるが、だからといって殺人は容認しない。
絶対に秋葉原事件の犯人をヒーロー扱いしてはいけない。
しかし、残念ながら、愉快犯・模倣犯が後を絶たないようで、ついに30人を越えたそうだ。
http://news.nifty.com/cs/headline/detail/jiji-30X791/1.htm
犯行予告、3週間で30人摘発=未成年14人、無職10人-警察庁
2008年6月30日(月)16時53分配信 時事通信
東京・秋葉原の通り魔殺傷事件後に相次いでいるインターネットへの犯行予告書き込みで、全国の警察が29日夕までに、29件の30人を摘発したことが30日、警察庁のまとめで分かった。未成年者が14人を占め、職業別では無職の10人が最多だった。
同庁によると、「大量殺人します」「爆破する」といった犯行予告を書き込んだとして摘発されたのは、11~43歳までの男女30人で、女性は4人だった。
未成年者は半分近い14人で、このうち13歳が3人、11歳も1人いた。30代と40代は1人ずつだった。
職業別では、最多が無職の10人で、アルバイト6人、大学生4人、会社員と中学生3人ずつ、と続いた。
そんな殺人犯・模倣犯には、東野圭吾の「手紙」をぜひ読んでほしい。
でも、きっと読まないだろうから、かいつまんで教えてあげるよ。
殺人犯の弟である主人公は、友人をなくし、アパートを追い出され、就職もできないんだ。
恋愛をすれば厳しく身元を調べられ、何か事件があれば真っ先に疑われるんだ。
殺人犯は自分の犯した罪のせいで、自分の家族までもが不幸になる事実をしっかり想像しておくべきなのだ・・というようなセリフが出てくる。その通りだ。
死刑になった宮崎勤の父親は、当の死刑囚よりも早く命を絶った。
家族は死刑囚以上に、責任を感じ、周囲の差別に苦しんで、一家離散状態になった。
http://www.k4.dion.ne.jp/~yuko-k/kiyotaka/unknown7miyazaki.htm
被害者、遺族の悲劇はいうに及ばないが、事件で宮崎家の家族や親類の多くも婚約の破談、離婚、退職に追い込まれた。改姓した親族もいた。逃げるように住み慣れた町を後にした人もいた。
父親は、被害者への賠償金を支払うため先祖代々の土地を売り払い、5年後の94年11月、青梅市内の多摩川にかかる橋の上から飛び降り、自殺した。
そのような事実も、また犯罪の抑止力になるのだから、繰り返そう。
罪を犯せばあなただけでなく、あなたの身近な人もその罪を背負うことになるし、苦しく辛い一生を送ることになる。あなたが死刑にならなくても、あなたの家族の中に死を選ぶ者がいるかもしれない。
自由な生活を奪われた家族は、あなたが刑務所でのんきに隔離されている間、あなた以上に辛い思いを強いられるのだ。
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