『悪意』東野圭吾
犯人が決して語らぬ動機加賀刑事の推理は!?
誰が?なぜ殺したのか!?超一流の「フー&ホワイダニット」
人気作家・日高邦彦が仕事場で殺された。第一発見者は、妻の理恵と被害者の幼なじみである野々口修。犯行現場に赴いた刑事・加賀恭一郎の推理、逮捕された犯人が決して語らない動機とは。
というのが講談社の紹介文。
超一流の「フー&ホワイダニット」???
そんな言葉を知らなかったのでこれもネット検索。
ホワイダニットって何?
Why done it? 犯人は何故犯行に及んだのか…つまり「動機」です。本格とは相性が悪い…なんて云われたりもしますが、そうとも限りません。まぁ、動機って言葉が社会派を連想させるからそう云われたりするんだと思いますけど。
フーダニットとホワイダニットは密接に結びついていることが多くあります。探偵も両方を一纏めに考えたりしますよね。
実際問題、意外な犯人を作り上げるために動機はどうも納得が行かない作品や、その逆も少なくないってことも多々あります。 読者としては「え~! この人が犯人?! 何で? ど~して! …なるほど~。そう言う訳ね」ってすっきり納得したいですよね。
なるほど。この作品の犯人は早々に決まってしまう。あまりにも早く決まったので、実は別の犯人がいるのかも、という期待もしたほどだ。
だから「誰が犯人か?」が問題ではない。
というわけで「なぜ犯人は、罪を犯したか?」
これが次第に解き明かされて「なるほど~」と感心していたら、実が大ドンデン返し。
ネタバレぎりぎりで書くけど、
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◆殺された被害者に何の落ち度があったというのか?
◆そんな動機だけで、人を殺していいのか?
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という点で、あまりにも救いのない話だった。
でも「しょせん、他人からすれば、どうでもいいような動機で殺人は起きるのだ」ということなのかもしれない。
それにしても「書く」という行為は、事実をいくらでもゆがめるものだし、自伝や手記などというものは往々にして自分を美化しがちだということが、よく分かった。
ドンデン返しの構成は面白いけど、ラストの「動機の解明」の語り部分が冗長かな~と感じた。
「白夜行」なんか、動機が全く語られないから欲求不満になるくらいだったので、そこまでとは言わないが、もう少し抑制を聞かせてもらってもよかったかな?
もちろん、犯人の口から「動機」を語らせていない、という点では、本当のところはよく分からないのかもしれない。
Comments
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