「離見の見」と「メタ認知」
齋藤孝著の『コミュニケーション力』(岩波新書)のP122に「離見の見」という言葉が出てくる。
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世阿弥の言う「離見の見」は、観客側から見える自分の姿を役者が意識するということだ。
自己を客観視する力である。
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それって、「メタ認知」のことじゃん。
今風の「メタ認知」は、世阿弥の時代に語られていたのだ。そのことを知って大いに感激した。
先日の朝日新聞『天声人語」に、この「離見の見」が載った。
9月12日の「福田首相と『離見の見』」だ。
福田首相の辞任会見で言った言葉、「自分自身を客観的に見ることができる。あなとは違う」を取り上げて、世阿弥の『花鏡』の中の言葉、「離見の見」になぞらえていました。
「天声人語」は著作権もあるので、リンク先は、個人ブログ
http://blogs.yahoo.co.jp/mytown_8/16595847.html
世阿弥の書いた能楽の秘伝書『花鏡(かきょう)』に、その言葉があるのだそうだ。
「離見の見」と「メタ認知」で検索すると、たくさんのサイトが出てくるから、それはそれで当然のことだったようだ。
自分を客観視する行為を、地図を俯瞰する「鳥瞰図」のイメージで指導している方もいる。
いずれにしても、自分を一歩離れた場所から見る(もう1人の自分が自分を見る)という感覚を覚えると、カッとせず、暴走せず、ひとりよがりにならずで、とてもいい。
なお、「メタ認知」については過去に書いたことがある。
http://take-t.cocolog-nifty.com/kasugai/2006/03/post_ab99.html
http://take-t.cocolog-nifty.com/kasugai/2006/03/post_927e.html
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