仕事術を学ぼう!
たとえば、○日までに書類を作成して市教委に提出しろという文書が回ってくる。
◆見た瞬間に市教委あての封筒を作っておけば、あとが楽になる。
◆見た日のうちに(記憶が定かなうちに)書類を作成してしまえば、期日を忘れてしまうことはない。
これがなかなかできない。
しかし、できる人の仕事術はこうなのだ。ゴールを見据えて仕事をするし、極力その場で済ませてしまう。
かつて、ある先生にサークル通信を郵送で送っていた。
その先生は、封を開ける前にハガキを用意して私宛の住所と名前を書いて、それから通信に目を通したのだそうだ。
上の◆は、そのような先生なら実行済みの行動だ。
できない仕事を「多忙」のせいにしてはいけない。自分の仕事の処理の仕方が悪いのだ。
最近、エクセルの処理を求められる仕事が多くなった。在籍人数の確認や名簿管理・集金等の金額の処理には表計算が欠かせない。
知らないままにエクセルを使っていると、実は恐ろしく効率が悪い。
逆にエクセルの使い方をきちんと知れば、実は恐ろしく仕事がはかどる。
罫線の引き方やコピーの仕方・データ処理の仕方・印刷のテクニックなど、マニュアルや裏技集を見ないでエクセルを使っていた自分が愚かだった。
何も見ないで1人の力でやろうとした自分は、不遜であった。
『エクセル 頭のいい人の使い方』(三笠書房)の前書きにもある。
◆じつはエクセルがなかなか上達しない人というのは、決められた操作方法」しか知らないためにわざわざ「面倒くさい」やり方で作業をしてしまっているのだ。
◆大切なのは「ワザを覚える」ことではなく、「要領よくやる」ことなのだ。
・・・「要領よくやる」という目的意識がないと、仕事の効率は上がらないし、上げられない。本当にその通りだと思う。
仕事の効率を上げるために何としても踏み切らなければならないのが「残業しない」という意志である(できるだけ)。
教師の世界では、まだまだ遅くまで残っている先生=熱心な先生という評価をされがちだが、
残業する会社員は仕事が時間内に終わらない出来の悪い人、という民間的な評価がいずれされると思う。
『脳が冴える15の習慣』(築山節著 NHK出版)の指摘はズシンときた。
◆脳の基本回転数を上げるには、時間の制約が必要です。(中略)何時までにこれだけの仕事をしなければならない、何個の問題を解かなければならないという状況が与えられないと、
速さである脳の基本回転数は上がりません。(P37)
◆問題は、持ち帰り仕事を当たり前にして、時間の制約を外してしまっていることにあると考えました。
最初から「私生活を削って1日かけていい」という発想で仕事をしているので、どこでも基本回転数が上がらない。(P40)
時間の制約を課すからには、仕事の優先順位を決める必要がある。
優先順位を決めるためは、「リストアップ」が必要である。
きちんと書き出しておかないと、思いついたもの順に取り掛かることになり、提出期限のある仕事が後回しになってしまうからだ。
これも『脳が冴える15の習慣』に書いてあった。
◆その日にやるべきことを当日の朝か前日の夜に書いて並べてみる。書かなくても分かると思われるかもしれませんが、書いてみると行動を「意識して行う力が強くなります。
何となく行動して失敗したり、忘れ物をすることが少なくなります。(P77)
・・このあたり、今流の「有言実行」に近いかもしれない。口にすること・書きとめることで自分を追い込むからだ。
『脳が~』では、さらに参考になる習慣が指摘されていた。「物の整理」だ。
「思考の整理は物の整理に表れる」(P88)と題したページには、何となくそこらへんに物を置く人は、意識して整理していないので、どこに置いたか忘れやすいのだとある。
◆「忙しいときほど、身の回りの物を整理することを優先させて下さい」(P92)
◆しっかりと分類することは、物理的なファイル化であると同時に、思考のファイル化そのものであります。それをした上で、今度は優先順位を考え、机を機能的に整理していきましょう。そうすると、思考の混乱も自然と収まっていくと思います(P93)
その通りだ。
しかも、時間の浪費の中で一番多いのは「探す」時間なのだとも言われる。
「探す」時間が省ければ、イライラも減る。
自分の流儀で仕事がはかどれば、ますます快適に仕事ができる。そのような好循環めざして、まずは整理整頓から始めようか!
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