社会科で育てる「表現力」
現行の小学校学習指導要領の社会
〔第3学年及び第4学年〕の目標の (3)
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地域における社会的事象を観察,調査し,地図や各種の具体的資料を効果的に活用し,調べたことを表現するとともに,地域社会の社会的事象の特色や相互の関連などについて考える力を育てるようにする。
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新学習指導要領の総則では、「知識・技能の習得」と「思考力・判断力・表現力等の育成」が求められている。
「小学校学習指導要領解説社会編」(2008)において、
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社会的事象の観察、調査とともに、地図や地球儀、統計や年表などの各種の基礎的資料を効果的に活用し、考える力や表現する力を育てることについて、このような力は「児童の発達の段階や学習経験に応じて,系統的,段階的に育成されるものである」
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と述べられている。
「『思考力・判断力・表現力』をつける社会科授業づくり」という書物もあるように、社会科においても「表現力」が求められている。
社会科・表現力で検索すると、次のような記述もあった。
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分析・整理または考察・整理した内容(過程)を文章や絵,新聞などで他に表す(中学校では,表現したものを効果的に使いながら発表し合い,さらに高める)。
具体的には,文章に的確な絵地図や表,グラフ,年表,統計資料などを取り込んで効果的に表したり,ホームページやEメールを作り,外部へ発信したりすることなどが考えられる。
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うっとりするノートは、このような社会科の表現力と結びついていることがよく分かる。
資料活用能力(社会科の学力を構成する重要な要素)
① 問題を解決するために必要な資料を収集する能力
② 資料を取捨選択する能力
③ 資料を分析し、事実を読み取る能力
④ 資料を裏付けとしながら、読み取った事実に意味づけをする能力
⑤ いくつかの資料と比較関連させて、結論を導き出す能力
⑥資料を再構成したり、効果的な表現をする能力
(社会科教育指導用語事典教育出版1986 年)
・・・⑥の「効果的な表現をする能力」の存在を考えると、1枚新聞・調べ学習を見開き1ページにまとめる力は、美術的なデザイン力ではなく社会科の範疇の「資料活用能力」であることが分かる。
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