« 理科で育てる「表現力」 | Main | 子どもたちの健全な「仕事観」を育てたい。 »

January 04, 2010

「まずい米で一石三鳥」

 中日新聞1月1日の1面に「常識革命1 まずい米で一石三鳥」との記事が掲載された。
http://www.tokyo-np.co.jp/article/feature/joushiki/list/CK2010010302000108.html

 かいつまんで言えば、手間のかからない家畜飼料用の米(モミロマン)を大量生産すれば
◆食料自給率向上
◆放棄地の減少
◆雇用の創出
が期待できるというものだ。

 米(水田の復興)については、このところ2度ほど話題になった。
 1度目が,ガソリン価格の急騰に伴う、バイオエタノールの見直し。
http://take-t.cocolog-nifty.com/kasugai/2008/01/post_45c8.html
に書いた。
 2008年1月11日の記事だ。
============================
愛知県は10日、バイオ燃料による公用車の試乗会を名古屋市中区の県庁駐車場などで行った。
公用車に同燃料を使用したのは東海地方初という。
燃料はコメから製造したバイオエタノールとガソリンを混合した「E3」。

============================
とあるが、国のエタノールの生産目標3万キロリットルに対して

◆収穫量は15キロ
◆バイオエタノールは4.8リットル
◆E3のガソリンの製造量は、約170リットル。
◆生産コストは1リットル553円

だから、夢物語の段階だ。

=============================
 そこで米どころ新潟県では、イネを原料としたバイオエタノールの製造に取り組んでいます。
 イネを原料としたバイオエタノールの製造には、次のようなメリットもあります。
・コメの消費量が減るにつれて、水田面積も減少している地域の水田農業の振興に役立つ。
・特に、水はけが悪く水田の畑地化が難しい地域では水田として有効活用できる。
・耕作放棄が増えている中山間地域などでは水田の荒廃を防ぎ、農地や水、農村環境を良好な状態で保全できる。
(イネ原料バイオエタノール地域協議会パンフレットより引用、一部改変)
 http://www.pref.niigata.lg.jp/jouetsu_norin/jn_ng_wadai03.html
================================
 「上越地域では平成19年度から原料イネの栽培が始まり、平成20年度には約100ヘクタールで作付けされました」とあるように、これも実用量にはほど遠い。
 ガソリン価格が安定したので、バイオ燃料の話題は遠のいたように思える(表舞台からは遠ざかった)。   
 
 2度目が、小麦粉価格の急騰に伴う、米粉の見直し。
 2008年4月27日の記事。
========================
農水省、小麦高騰で米粉増産を支援へ
2008年04月27日 21:27 発信地:東京

【4月27日 AFP】小麦価格の世界的な高騰を受けて日本政府は、米粉(コメの粉)の増産に補助金を出すことを検討している。
 日本経済新聞(Nikkei Business Daily)が27日報じた。
 日本経済新聞によると、政府は来年にも米粉増産を後押しする法案を国会に提出すると見られている。
 農林水産省は、小麦の代わりにコメを生産する農家へ補助金を出すことを検討しており、2009年度予算に盛り込みたい考え。
 また、将来的には輸入小麦の2割を米粉で置き換えることも視野に入れているという。
 日本は小麦の全消費量の9割を輸入に頼っており、農水省は小麦価格の高騰を懸念しているという。
 現在、米粉は小麦粉よりも高価だが、既に小麦の代替としてパンや洋菓子などで利用されており、小麦アレルギーの人も食べられる食品としても注目されている。
 日本の2007年度の食糧自給率は、悪天候やコメ消費量の減少などで39%と低迷し、13年ぶりに40%を下回った

==========================
 米粉パンが注目されたのは、それでも見合うだけ小麦粉価格が上がったからだ。
 小麦粉の価格が安定したので、米粉パンも見なくなった。
 2009年の予算はどうなったのだろう。

 そして、今回の飼料用のコメ。
 飼料米の作付面積は、08年度1600ヘクタール。
 政府は10年度に10万ヘクタールが目標だとか。
 
 都会で職を失った人が、放棄地で、簡単に耕作できるモミロマンを作る。
・・・このようにスンナリ1石三鳥が可能なのだろうか。

 2009年3月の雑誌WEDGEの特集タイトルが「農業・介護をバカにするな」。
 この特集に触れて、自分も書いた。
http://take-t.cocolog-nifty.com/kasugai/2009/03/ge-f9e4.html

◆全国新規就農相談センターによると、就農1年目にかかる平均費用は、水稲が約690万円、露地野菜で約470万円に対し、
平均売上高は水稲・露地栽培がともに約230万円と、5年以上経過しても事業を軌道に乗せることは難しいからだ。

・・・食用にならない飼料米の生産で、それなりの収入が得られるのだろうか。
 戸別所得補償制度を適用しなければ生計がたたない・生産すればするほど赤字というようでは国民の支持は得られない。
 否定的に書いているが、3度目の正直で期待はしている。
 派遣切りにあっている人を救う秘策になることを願っているのである。

|

« 理科で育てる「表現力」 | Main | 子どもたちの健全な「仕事観」を育てたい。 »

Comments

Post a comment



(Not displayed with comment.)




TrackBack

TrackBack URL for this entry:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/64491/47206925

Listed below are links to weblogs that reference 「まずい米で一石三鳥」:

« 理科で育てる「表現力」 | Main | 子どもたちの健全な「仕事観」を育てたい。 »