経済問題は明快な答えが出ないものなのか!
国の財政の問題は、誰もが真剣に考えないといけない。
しかし、大きな問題であるのに、両論が存在して前に進まないのは極めて不思議である。
中日新聞夕刊の連載「紙つぶて」で武村正義氏の指摘がある。(6月9日付)
◆国の財政赤字については
「借金も財産だ。スムーズに借金できる間は心配はいらない」という人がいる。
「日本の国には借金に見合う十分な資産がある」
「国民の金融資産は千五百兆円もある」
「日本の借金は外国から借りていない。
家計に例えれば家族から借りているようなもの」
「貿易や経済収支が黒字の間は大丈夫」
などの意見がある。
こうした意見に、ここでは反論する余地はないが、私にはいずれも説得力があるとは思えない。
・・・武村氏同様、財政は危機にあると心配する政治家がいて評論家がいる。
「日本経済の真実 ある日、この国は破産します」
と題した書籍などは、明らかに、この立場である。
小泉政権も、この立場から「痛みを分け合う」ことを国民に求めた。
一方で、「今は緊縮の時期ではない」「国の借金は心配ない」と財政出動を擁護する政治家・評論家がいる。
自分もこのような意見を平然と語る議員の言葉を聞いたことがある。
このような問題ですら、どちらが正しいかに明確に決まらないということなのか。
いや、むしろ、このような問題だからこそ、というべきなのかもしれない。
でも、将来の展望を危惧しても「今は大事だから」 「角をためて牛を殺す」となっては本末転倒だ、という意見の方が強いのだろう。
「今の多数の国民の生活のため」ならば、やむをえない。
ただ、それが「今の自分の既得権益確保のため」「自分の政権維持のため」では、かなわない。
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