いじめ対策としての「接待の流儀」
パーテイー用語で「壁の花」がある。
男性から声がかからないでひっそりと壁際にたたずむ女性を表現しているのだそうだ。
むろん孤立する本人の行動力も問われるのだが、
壁の花状態の女性を見かけたら、男性なり主催者なりは気を利かせて声をかけるべきだろう。
「壁の花」という言葉そのものも、『接待の一流』(田崎真也著 光文社新書)で知ったのだが、次の一節がある。
あるパーテイに招待されて、ドレスアップしてでかけました。そこは、1階から階段を上ったところがデイナー会場だったんですが、知り合いがまだ来ていなくて、一人、壁の花状態でした。先に二階に上って待っていようかと思い、階段を上りかけた瞬間、スッと腕をだしてくれる男性がいました。それが、俳優の故・岡田真澄さん。初めてお目にかかったのですが、『まいりましょう』ともいわずに、ごく自然にイスに座らせてくれました。私が壁の花状態で、心細かったことを見抜いてくれて・・。それだけで、その日はとても幸せな気分になりました。」
P201
ホストというと誤解のある言葉だが、学校という現場にあって我々教師は子供たちをエスコートし、満足させる立場にある。
まさに接待役(ホスト)であらねばならない。
ひとりぼっちの子をどうするか。
「あの子はひとりぼっちだな」と把握するだけでは意味がない。
その子をどうサポートし、ケアするか。
ホスト流に言えば、どうエスコートし、満足させるかをしっかり意識し、実行していきたい。
教師にとっても「壁の花状態」を意識し、どの子も「その日1日幸せな気分でした」という気持ちにさせるようにアプローチしたい。
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