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December 26, 2010

言語活動のあり方

 道徳の学習指導要領に、「言葉を生かし考えを深める工夫」と題する言葉に関する記述がある。

http://www.fuku-c.ed.jp/center/contents/kaisetsu/doutoku.pdf

 言語活動についての詳しい記述で、国語や他教科における言語活動の例よりも、ずっと汎用性がある。
 以下の内容は、道徳の授業だけの問題ではないのだ。

◆自分の考えを基に,書いたり話し合ったりするなどの表現する機会を充実し,自分とは異なる考えに接する中で,自分の考えを深め,自らの成長を実感できるよう工夫すること。
◆学校の教育活動全体で言葉を生かした教育の充実が求められている。言葉は,知的活動だけでなく,コミュニケーションや感性,情緒の基盤である。道徳の時間においても,その言葉を生かした教育についての充実が図られなければならない。

(1) 道徳の時間における言葉
 道徳の時間の学習では,中心的な資料が生かされ,児童の体験や資料に対する感じ方や考え方を交えながら話合いを深めることが学習活動の中心となることが多い。その意味からも,道徳の時間における言葉の役割はきわめて大きいといえる。
 国語科では言葉にかかわる基本的な能力が培われるが,道徳の時間は,このような能力を基本に,体験などから感じたこと,考えたことをまとめ,発表し合ったり,討論や討議などにより,意見の異なる人の考えに接し,協同的に議論したり,意見をまとめたりする。  例えば,資料の内容や登場人物の気持ちや行為の動機などを考える。
 友達の考えを聞いたり,自分の考えを伝えたり,話し合ったり,書いたりする。さらに,学校内外での様々な体験を通して感じ,考えたことを,道徳の時間に言葉を用いて生かし合ったりする。これらの中で,言葉の能力が生かされ,一層高められている。
 したがって,道徳の時間においては,このような言葉の能力を総動員させて学習に取り組ませることが,ねらいを達成する上できわめて重要であると考えられる。

・・・・・・どの教科においても、言葉の能力を総動員させれ学習に取り組ませなくてはならない。その理由は、上記の通りである。


(2) 自分の考えを基に表現する機会の充実
 話合いは,道徳の時間に最もよく用いられる指導方法であるが,話合いを深めるためには,児童それぞれに自分の考えをもたせ,効果的に表現させるなどの工夫が必要である。

ア 児童に自分の考えをもたせる
 児童に自分の考えをもたせるためには,何について考えるのかを指導者が明確に示す必要がある。
 例えば,読み物資料であれば,どの場面での,どの登場人物の,どのような行為や,判断,動機などの何について考えるのかをより的確に,より具体的に示さなければならない。そのためには,指導者自身が,読み物資料の構造や表現の意図,そこに含まれる道徳的価値や人間観を深く理解し,さらに,児童の発達の段階や実態を考慮に入れ,児童一人一人が資料の内容をつかみ,自分の考えをもつことができるようにすることが大切である。

・・・・これは、指導者への注文。児童の実態・発達段階の配慮が必要であることは言うまでもない。

イ 自分の考えを基に書いたり話し合ったりする
 自分の考えをもっている児童がそれを表現できるかというと,必ずしもそうではない。
 したがって,日頃から,何でも言い合え,何でも認め合える学級の雰囲気をつくるとともに,教師が受容的な姿勢をもつことが大切であり,場合によっては話合いの一定のルールなどを身に付けさせることも必要になる。
 また,自分とは異なった考えに接する中で学習が深まるということを,日頃の経験を通して実感させるように努めることが求められる。
 また,話合いとともに,書くことも重要である。児童は書きながら考えており,児童にとって書くことは考えることであると言える。また,そのことによって,それまで曖昧であった自分の考えが徐々に整理されたり,日頃は忘れている体験や自分自身のことを思い出したりする。これらの意義を意識した活動を取り入れることにより,児童は道徳的価値をより強く自分とのかかわりでとらえることができるようになる。
 これらの活動を深めるには,先に示した話合いの工夫,書く活動の工夫,表現活動の工夫等,指導方法の多様な創意工夫を効果的に生かすことが望まれる。

・・・・・・この項は、盛りだくさんである。学級の雰囲気・教師の受容態度・話し合いのルール確立・異なった意見の受容・書くことの重視など、どれも全教科において必要な要素である。


(3) 児童が自ら成長を実感できるようにする工夫
 児童が道徳的な成長を自ら実感する場合,一単位時間の指導の中での成長について実感するときと,以前の自分自身と比較しての長期にわたる自己の成長を実感するときがある。
 長期にわたる成長は,例えば書いた内容などの一定期間の変化等によって実感することができるが,道徳の時間の一時間の指導の中において児童が自己の成長を実感することは難しい場合が多い。
 そこで,学習を通して児童が何に気付いたり,何を理解したり,どのような考えや思いが深まったりするのかを予想して授業に臨むようにすることが重要になる。
 実際の指導に当たっては,効果的な方法を生かして成長が実感できるように工夫することが望まれる。例えば,学習を通して,はじめの段階と自分がどう変わったか分かるような書く活動の工夫,児童が想定したもう一人の自己に問いかけて考えを深める自己内対話の工夫などが考えられる。また,事前に以前の様子を想起できるような具体的な材料を収集したり,児童に収集させたりしておき,それを生かして学習を進める工夫なども考えられる。

・・・・・・・いわゆる「振り返り」の場の設定。自分の変容を実感することが、次の成長へのバネになる。「総合」の授業では、よくポートフォリオなどと言われて記録の蓄積が求められた。
 どの教科でも記録の蓄積は大切であることは言うまでもない。

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