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September 23, 2011

他人のやらないことをやる

久しぶり見た「カンブリア宮殿」(9月22日放送)で感銘を受けた。
http://www.tv-tokyo.co.jp/cambria/list/list20110922.html

 「本多プラス」というプラスチックの会社が愛知県の新城市にある。
 トヨタ自動車のお膝元だから、下請受注でプラスチック成型をやっていく方向もあったのだが、単なる下請けでは社員にやり甲斐がないと断ったそうだ。
 安定した収益よりも、自社のプライドを優先したのだと言える。

番組ラストで村上龍は語っている。

◆下請け、なんと響きの悪い言葉だろう。製造業の下請けは、右肩上がりの時代は合理的だった。
今は違う。 円高などのコストを押しつけられ、出口のない不況に喘いでいる。
本多プラスは、「自分で考え、自分で作り、自分で売る」という哲学を武器に独自の技術と営業力を育て、大企業への依存を拒んだ。
他人のやらないことをやるという基本姿勢は、かつては変わり者の象徴として揶揄されてきたが、現代では転換期をサバイバルする必須条件となっている。


 番組HPの解説には次のようにある。
=====================
 今からおよそ30年前、文具業界に革命が起きた。
 私たちがよく使う修正液のボトルが、ガラス製の重い瓶から、軽いナイロン製のものに変わったのだ。
 軽くて使いやすいが成形が難しく、不可能とまで言われていたナイロンの加工を可能にしたのは愛知県にあるプラスチック加工メーカーの本多プラスだ。
  本多プラスは大手自動車メーカー系列の下請けになる誘いを何度も断り、自社製品の開発に汗をかき続けてきた。
 「他人のやらないことをやる」、「売る力を磨く」でサバイバルしてきた、本多プラスの独自戦略に迫る。

 本多プラスの武器、それは「プロ―成形」という技術。
 金型にプラスチックを流し込み空気を入れて成形する。
 この手法でどんな形の商品でも作ってしまう。
 中でも化粧品のボトルや、目薬のケースなど、ブロー成形に向かないとされる小型の製品を得意分野としている。

=====================

・・・なるほど、あの青いペンテル修正液のボトルは本多プラスの画期的な製品だったのだ。
 カチッと締まる四角い目薬も。
 専務は、ペーパーレス時代が近いのに、いつまでも修正液ボトルのような文具関連だけではやっていけないと次の手を考えた。
 自分が好きだった香水のガラス瓶の美しさをプラスチックで出せないかを模索し、完成させる。
 さらには、医療関連容器も開発していった。

 「他人(ひと)のやらないことをやる」という言葉が何度も出てきた。
 心したい言葉だと思う。

 さて、もう1つ驚いたのが営業力だ。
 デザイナーがアタッシュケースにたくさんの見本=自信作を入れて紹介する。
 その見事な製品に圧倒されているところに、具体的な金額を入れた見積書を手際よく提示して、一気に商談をこちらのペースに引き込んでしまう。
 通常は、企業側が「こういうのを作ってくれ」と依頼して、その依頼に応えるのがメーカーの仕事だが、
本多プラスは、メーカー側から「こういう商品がはいかがですか」と企画・試作・提案を行ってしまう。
 
 いつも具体物を取りそろえよ、というのは、こういうことか!と思えるような商談の光景だった。

 専務の経歴は以下のとおり。

 1969年愛知県生まれ。
  高校時代はバンドに夢中。大学卒業後に渡英、ビジネスに目覚めて現地でMBAを取得。
 1997年に本多プラスに入社。化粧品容器や医療器具の分野を開拓。
 2001年に専務に就任。

・・・外側からの目で会社を見られたからこそ、新しい分野の開拓ができたのだと語る。
 いつも客観的に自分たちの行動を見直すのは「メタ認知能力」である。

 自分のメタ認知能力にも、大いに刺激を受けた1時間だった。

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