TPPの議論(2)
JBPRESSというサイトが、「TPP議論が不毛なのは農業が想像を絶するほど多様だから」というコラムを掲載している。
http://jbpress.ismedia.jp/articles/-/5431
その5ページ目、「あまりにも大雑把すぎるTPP議論」という見出しで次のように書かれている。
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TPP導入によって農業は活性化するのか、衰退するのか? 作物別に検討し、それらの結果を総合した上で、国益になるか否かを判断すべきなのです。
その意味で、農水省が行う「TPPによって影響を受けるとされる19品目のシミュレーション」も、TPP導入派の言う「オランダやイスラエルをモデルにせよ」との主張も、私には説得力があるとは思えません。
前者は19品目以外のことが見えていませんし、後者は、輸出競争力を持てると思える作物は何か、どの程度の市場拡大が見込めるのか、などを明示していません。
農業分野に限ってTPP導入の是非を考えた場合、国内農産物が失う市場と、輸出によって拡大が見込める市場とどちらが大きいのかについて、誰も分からないのが実態ではないでしょうか。だから、論争はすれ違ったままなのです。
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・・・農業作物19品のシュミレーション結果が紹介されるなら、まだ、ましだ。
現状は、とにかく「米農家の大打撃」だけが強調されている。
米作だけが農業だけではないという事実に目をつむったかのようなTPP反対報道は偏向している。
ところで、大量に安い米が輸入されたとして、どれくらいの世帯が輸入米に飛びつくものだろう。
Aレストランが国産米、Bレストランが輸入米として、Bレストランの輸入米が支持されるだろうか。
むろん、個々の零細農家が米作を営んでいては、コストがかさむのは当然である。
米作が企業化されたり、一括生産化されたりすることで、コスト削減に努めてほしい。
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