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January 09, 2012

「食べログ」以上にタチの悪いグルメ番組

 飲食店ランキングサイト「食べログ」で、「やらせ業者」にランキング操作されている事例があった。
 全く驚かないが、そういう事件があったことは、ぜひ、盛大にニュースで取り上げてほしい。
 「ネットの口コミ(そもそも口コミ)を安易に信用してはいけない」
という常識を再確認したいからだ。

 とはいえ、「食べログ」の口コミ操作を批判できるほど、マスコミは健全だろうか。
 テレビ番組で「ネットの口コミは信用できないですね」といった批判的なコメントを出すならば、まずは、自分たちは「どこまでは広告としてやっている・それ以上はやっていない」と説明すべきだ。

http://make-ting.com/page/3/

には「メディアによるよくあるヤラセマーケティング4種類」が紹介されている。

1.旅番組とグルメ番組系

 取り上げるのは広告費を支払っている会社やお店だし、進行はすべて台本通り。

2.あの話題のブランドが初上陸!系

 まあアパレルだと日本参入時の広告費は3ヶ月1億~が相場らしいので・・・。

3.憧れのモデルが・・・!系

 よくテレビで見るモデルさんや女優さんに、今ハマっていますとブログに載せてもらって数十万。
 トーク番組などで紹介して数百万。

 最近、テレビ番組でゲストがお土産紹介するのが多いのも、代理店→タレントor番組に依頼があるからです。

4.一晩にしてカリスマに・・系

 某巨大ダンスミュージック系レコード会社がよくやる、重点マーケティング対象の新人歌手の新曲をガンガンCMに出し、その見返りとして音楽番組などに出しまくる、というパターン。

・・・グルメ番組だって広告料をとっていて、紹介されたお店では「○○で紹介されました」とPRしている。
「食べログ」の問題でショックを受ける人は、そのようなグルメ番組のカラクリもご存知ないのかもしれない。

 ちなみに「プロダクトプレイスメント」という手法もある。

映画作品、テレビ番組、テレビゲームなどの中で、企業の製品を使用したり、その製品や企業ロゴを映し出したりすることによって、消費者に広告という意識を持たせることなく、その製品の宣伝効果を狙う手法。
テレビの場合、CM時のチャンネルスイッチや、テレビ録画機のCMスキップ機能の発達などにより、広告効果の低下が懸念される中で、プロダクトプレイスメントが脚光を浴びるようになった。
古くは、スピルバーグ監督の映画『E.T.』(1982年公開)の中でE.T.がリース社のお菓子を食べる場面などで使われた。
テレビドラマのスポンサーになった自動車メーカーの新型車が、ドラマの中でさりげなく登場したりするなど、様々な場面でこの手法が用いられている。 ( 高橋郁夫 慶應義塾大学教授 )

http://kotobank.jp/word/%E3%83%97%E3%83%AD%E3%83%80%E3%82%AF%E3%83%88%E3%83%97%E3%83%AC%E3%82%A4%E3%82%B9%E3%83%A1%E3%83%B3%E3%83%88

 我々は常に「広告」の中で暮らしている。
 グルメ雑誌に登場する店は、「広告料を払った店」と捉えた方がいい。
 実際は広告料を払っていないかもしれない。しかし、「払っていない」という確証がないなら、自己防衛した方がいい。

 今さら「ネットの口コミの情報操作」ぐらいで憤るのも、どうかと思う。テレビの方が影響も大きくタチも悪い。
 それでも、報道される意義はある。
 繰り返すが、「メデイアレティラシー教育」の一環として、時々ニュースになってくれればと思う。

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