プロの目・プロの指摘~ダルビッシュの投球~
3月のことになりが、ダルビッシュがメジャー2回目の登板をした時、「報道ステーション」で工藤公康さんが解説をしていた。
この日のダルビッシュは調子が今一つだったのだが、工藤氏は、その原因を「コロコロ」と表現した。
ボールを持ったダルビッシュは手触りがしっくりしなかったので何度もコロコロとボールを転がしていたと言う。
確かに映像を見ると、ボールを指先でコロコロさせて握りの位置を探っていた。
そうか、これがこの2回目の登板が調子がよくなかった原因なのか・・・。
なるほど、ボールを指先でコロコロさせるのは、そのような意味があるのだ。
そして工藤氏は、コロコロ転がすのではなく、きちんと両手で握りしめてボールに握りやすい形をつけることが大事なのだと話した。
このように不調の原因と対応策をきちんと指摘できることがプロの目なのだ。
その後、ダルビッシュが、メジャー屈指のバッターのホームランの映像を見る場面があった。
どのような対応をするか・どのように攻略するかをコメントさせたかったのかと思っていた。
ところが、ダルビッシュはホームランを打たれるに至った「それ以前の配球」に問題があると指摘した。
番組はホームランを打たれる前の全投球を紹介し、確かに配球ミスがあったことを裏付けた。
なるほど、これがプロの目・プロのコメントだ。
ホームランを打たれるかどうかは、その1球の結果ではない。
それまでに、どのような配球で攻めていたかが問題なのだ。
これは、かつてドラゴンズの牛島投手が入団会見で
「二死満塁、ツーストライク・スリーボール、さあ何を投げますか?」と聞かれて
「そのツーストライク・スリーボールはどんな球だったのですか?」と聞き返した話と同じだ。
プロならプロらしい、素人が足元にも及ばないコメントができるべきなのだ。
教師に置き換えるなら
教師は、保護者が足元にも及ばないコメントができるべきなのだ。
保護者に言われてたじろいでいるようでは、話にならない。
圧倒的なプロのコメントを目指したい。
2月の授業検定では谷先生から自分の詩の授業に対して
「決定的な違いは、そこではない」
と指摘された。
まさに撃沈だった。
プロ教師になれるよう精進したい。
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