イチローの電撃移籍に学ぶ
(1)電撃移籍したイチロー
11年在籍したマリナーズからヤンキースに移籍したイチローの真意は分からない。
ただ、たまたま見かけた日本経済新聞には次のようにあった。
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これから体験していく環境の変化に「怖い。不安です」と素直に漏らした。「でも、それを断ち切れるように進んでいきたいし、その覚悟はもっているつもり」と意欲もみせた。
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自分の環境を変えるのは怖い。
しかし、だからこそ、変えなくてはいけない。
心地よい場所である「コンフォートゾーン」は、別名「ぬるま湯」である。
コンフォートゾーンにに安住してはいけない。
(2)ベテランほど発想が落ちる理由
「解決する脳の力」(角川書店)で林成之氏が、上記の見出しで次のように述べている。
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自分が作ってきた物を守りたいという「自己保存」の本能が強く働くと、「現状維持」や「安泰」を望む気持ちが強くなってしまいます。「現状維持」とは新たな発想を拒むのと同じことですから、これは見方を変えれば「衰退の始まり」なのです。(P90)
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この箇所を読んだとき、自分を変えるなら、ふだんの食べ物が手っ取り早いと思った。
付箋紙には「老化」と書いた。
かつて、ミスタードーナツに行って、たくさんの新商品があるのに結局いつも通りのポンデリングを選んで後悔したことがある。次のように記してある。
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自分の生き方っていつもこうなんじゃないの?
チャレンジ精神が大切だと口にする割には、保守的で殻を破れない。
肝心な時に一歩引いてチャンスを逃す。
いつまで、こんな消極的な生き方を選択するのか。
たかがドーナツ1つ。
でも、そんな選択の仕方1つにも、自分の人生が表れているようで、日頃の心がけの甘さを感じたひとときでした。
◆◆
「いつも同じ食べ物を選んでしまうのは老化の始まりだ」と思うようになった。
同様に「いつも同じ店を選んでしまうのは老化の始まりだ」とも思うようになった。
毎日のランチや、おやつで新しい物にチャレンジするかどうか、その「微差」が「大差」になる。
(3)常連客を取り込むコメダ珈琲はすごいけれど・・・。
さて、7月26日の「カンブリア宮殿」は、名古屋発祥のコメダ珈琲の特集だった。
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1年間、毎日来店する常連客も!コメダの魅力とは?
コメダの営業時間は朝7時から夜11まで。しかし、ある店では朝6時半から続々と常連客が店に訪れる。
客の格好はジャージ姿や寝巻きのような姿まで。地域住民にとって、コメダは生活の一部になっているのだ。
(中略)
ほかにもコメダには、居心地の良さを生む秘密がたくさん…。 日本マクドナルドホールディングス取締役上席執行役員からコメダの社長となった安田隆之は言う。「コメダは、名古屋で磨き抜かれ、全国にも通用するビジネスモデルだ!」。
http://www.tv-tokyo.co.jp/cambria/backnumber/20120726.html
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と番組HPにあるように、常連客を生み、朝昼夜とそれぞれの客層をうまく取り込み利益を上げている。
「お客さん、いつものでいいですよね」という接客は心地よいのだろう。
年配の方が朝のゲートボールや農作業帰りに立ち寄り、「いつもの」を注文する。
まあ、そのような空間は心地よいのだろう。
まさに「コンフォートゾーン」である。
しかし、居心地のよさは時に停滞を招く。
むろん、大切な方を招待するような場合は、定番中の定番でかまわない。
しかし、大切なお客さんに満足してもらうようなお店をセレクトするなら、それこそ、数多くのお店にチャレンジしておく必要がある。
「これが一番!」と言い切るなら、20や30の候補を経験しておくべきだろう。
2つ3つの経験で「これが一番」だと決めてしまうことの方が、むしろ傲慢なのである。
そんなわけで、年配になって常連になるのはかまわないが、まだまだ若い人は、定番に安住してはいけない。
コメダ珈琲は時々お世話になっている。
時間調整や待ち合わせにはもってこいである。
しかし、まだまだ「ベストチョイス」だとは思わない。
ベストを決めるためのチャレンジを怠ってはいけない。
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