「没個性」の修行の中に「個性」が磨かれる
12月1日(土)の「心ゆさぶれ!先輩ROCK YOU」(日本テレビ系)で書道家・柿沼康二氏の紹介があった。
パフォーマンス書道がもてはやされるが、日々の練習は、ひたすらお手本通りに書くこと。
◆個性的な作品を書くことが「個性」なのではない。
◆お手本をひたすら模倣する、その没個性の中に個性が出てくるといった意味の言葉に衝撃を受けた。
正確な引用をしたかったが、番組サイトでは出てこなかった。
たまたまヒットしたブログには次のようにあった。
http://nanonmama.blog.fc2.com/blog-entry-510.html
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昨日、テレビで見た
書家の柿沼康二さん☆
紙と墨の白黒の世界を個性的に表現される書家さんだけれど
毎日、大量の臨書をされるらしいデス。
空海の書をひたすら模倣し
没個性的に書くことによって
そこにどうしても出てしまう
「個性」を感じ
それが個性をとぎすますという結果を生むという。
うーん、深いっ(*_*)
最初から個性、個性と意識するより
模倣を繰り返す中で見えてくる
本当の個性・・・かぁ。
個性的で、応用ができる人ほど
基礎、基本を大切にしているのですね~☆
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番組HPには、「同じ文字を繰り返すトランスワーク...書をアートに高めた腕前披露」という写真が掲載されている。
「トランスワークという言葉は、没頭して取り組む意味だとは思うが、調べても出てこなかった。
それでも、空海の書をひたすら模倣している姿は、たしかに「トランス状態」そのものだった。
「没個性的に書くことによって、そこにどうしても出てしまう『個性』を感じ、それが個性をとぎすます」
そうそう、そんな事を言ってた!
プロは、大量の模倣の中から創造を見出し、個性を磨く。
模倣を軽んずる人は、創造性のある仕事もできないし、個性なども伸長できない。
NHKの特集では、
◆「型」あってこその自己表現
という主張もされていたようだ。
みんな同じ絵を描かせているから酒井式は没個性だ、という人は、個々の絵の差異(個性)が見えていない。
型を提示した作文(評論文)は没個性だ、という人も、個々の文章の差異(個性)が見えていない。
そうだよな~
どうして書写コンクールは、手本に近い字かどうかで評価されるのに
絵画コンクールは、自由画しか評価されないのだろう。
ただし、柿沼氏は別の場所で、次のように答えている。
http://www.nikkei.com/article/DGXBZO48498340W2A111C1000000/
■習字が書を殺す
先生から配られた「お手本」通りに何度も何度も書き直したり、二度書きして先生に叱られたり……と。
時間内に必死に仕上げた渾身の一作は、お手本と違う箇所があろうものなら、直ちに朱墨で駄目だし添削。
お手本と似ているか似てないかの競争のような授業であった。
本人にとっては、その日その時の自分の存在そのものとも言える表現に違いないのだが、
「○」の一つももらえなければ罪悪感と敗北感が色濃く残り、心からの満足感を得た思い出はほとんどない。
一部の書道愛好家を除けば、学校で書が嫌いになったり、書への関心が無くなったりと……。
この世に生まれ20年も経たないうち、教育の中での「書」のイメージが後味の悪い形で定着したまま今に至っているのではないか、と私は思う。
誤解されては困るので、先ず断っておきたい
上に述べたのは「書」ではなく「習字」=「書写」のことである。
「習字」とは「文字を正しく整えて書くこと」を主とする分野で、今回、私がダイレクトメッセージのコラムで語る「書」の世界とまったく関係ないとは言わないまでも、書のほんの一要素と思っていただきたい。
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Comments
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