« 日本の資本主義繁栄の秘密 | Main | 「正直」のエピソード~中江藤樹~ »

June 08, 2014

「正直」を考える

 「正直」という徳目(倫理)は、奥が深い。昨日の例会のために模擬授業の準備をしたのだが、全くの未完成だった。
 「正直」に関する昔話、エピソード、宗教や哲学など、手持ちの資料を整理したり、ネット検索するするだけでも膨大である。

(1)
自分自身の取っ掛かりは「野菜の無人販売所」だった。
野菜の無人販売所が商売として成立するには、まさに「正直」が根底になる。

◆「誰も見ていなくても、きちんとお金を払いますか」

(2)
例会で、自己申告制のバス料金を体験したことの話があった。
自分で、行先までの料金を払うのだそうだ。

◆「きちんと料金を払いますか」


(3)
例会で、「お釣りを余分にもらったらちゃんと返すか」を話題にした。
みんな、当然「返す」と答えた。
「子どもは素直だから、ちゃんと返すと思う」
と言われたが、自分としては「ラッキー」と思う子も多いのではないかと考えてしまった。

◆「余分なお釣りは、ちゃんと返しますか」


(4)
例会でスーパーマーケット(セルフマーケット)の例を出した。
今日、ネット検索で、讃岐うどんのセルフ店のエピソードを見つけた。
うどん玉70円、生卵30円、天ぷら100円。具は自分で勝手にとり、支払いは自己申告。
自らが丸い皿に代金を入れて行く。
野菜の無人販売所と同じようなものだ。

◆「ちゃんとお金を払いますか」


(5)
本日の中日新聞の夕刊に、一宮市の障害者の飲食店が、値段を自分で決める「心づけ」で支払うシステムにするとの記事が載った。
==========
お代は「心付け」 一宮で障害者の飲食店、9日開店    2014/6/7 夕刊

 障害者の自立支援に取り組む愛知県一宮市のNPO法人「自立と共生をめざす会 もやい」が九日、メニューに値段を付けず、お客自身が決めた対価を「心付け」として受け取る形式の飲食店を同市本町で開く。
心付けは、味に値段を付けるも良し、障害者の支援としても良し。お客の善意に委ねることで、働く障害者に、人との絆を感じてもらおうという試みだ。
(中略)
 店の出入り口横に「絆の箱」と記された木箱が一つ。心付けを入れる箱だ。
 各テーブルには「心付けを入れてくだされば幸いです」と書いた紙を置く。支払いは強制ではない。
===========

◆「みなさんは、うどん一杯に、心づけでいくら払いますか」 

|

« 日本の資本主義繁栄の秘密 | Main | 「正直」のエピソード~中江藤樹~ »

教育」カテゴリの記事

Comments

Post a comment



(Not displayed with comment.)


Comments are moderated, and will not appear on this weblog until the author has approved them.



TrackBack


Listed below are links to weblogs that reference 「正直」を考える:

« 日本の資本主義繁栄の秘密 | Main | 「正直」のエピソード~中江藤樹~ »