「正直」のエピソード~中江藤樹~
「正直」をググっていくと、陽明学が出てきた。
先のダイアリーの「さぬきうどん」のエピソードは、下記のWEBから引用した。
http://www.shiga-miidera.or.jp/serialization/prayer/128.h...
三井寺のサイトで、近江聖人=中江藤樹=陽明学についての紹介のページである。
中江藤樹は江戸時代初期の儒者。日本陽明学の祖。近江聖人。
ここで、馬方又左衛門のエピソード(榎の宿)が紹介されている。
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隣村の河原市宿に又左衛門という馬方がいた。
馬方というのは、馬に旅人や旅人の荷物を乗せて運ぶ仕事。
ある日、加賀の飛脚を次の宿場まで送り、帰って見ると大金が忘れてある。
夜中、急いで道を引き返し、金を届けると、飛脚は涙ながらに喜び、この金がないと私の命がないところだったという。
飛脚は礼金を申し出るが、又左衛門は、小川村の与右衛門さんの教えを守っているだけ、当然のことをしたまでだといって、受け取らない。
あまり何度もいわれるので、又左衛門は、それでは、ここまで、もう一度、運んだ運賃だけをもらうといって、帰ってしまった。
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・・・まさに、正直(無欲)の教えであるが、この小川村の与右衛門が、中江藤樹である。
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中江藤樹の教えは「致良知」(良知にいたる)という言葉に代表される。
しかし我欲によって曇らせてしまうので、絶えず磨きつづけ、鏡のように輝かせておく努力が必要。
良知が明らかになれば、天と一体になって人生は安らかになる。
良知にいたるには、日常、五つのことを心がければいいという。
なごやかな顔つきをし、思いやりのある言葉で話しかけ、澄んだ目でものごとを見つめ、耳を傾けて人の話を聴き、まごころをもって相手を思う。
何より正直であることが大切と説く。
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・・・藤樹の説話は、別のサイトにも詳しい。
http://www2s.biglobe.ne.jp/~nippon/jogbd_h15/jog324.html
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■7.「なぜ人のものを盗るのか」■
その夜、中江は又左右衛門や加兵衛らに対して「親孝行」の話から始めた。
わたしたちは、親によってこの世に生まれました。その恩は計り知れません。
ですからまず、自分を生んでくれた父母を敬い愛することは大切です。
しかし考えてみれば、その父母も祖父母から生まれました。
そうなると祖父母に対しても愛敬の念を失ってはなりません。
その考えを推し進めていくと、わたしたちはご先祖様に対しても、孝を尽くす義務があります。
中江は皆の理解を確かめるように見渡したが、なかでも漁師の加兵衛は食い入るように中江の話に聞き入っていた。
が、それだけではありません。
わたしたちは一人で生き ているわけではありません。
かならず、他人との関わりが あります。
世の中との関わりがあります。
恵みや慈しみを くださる方々に対しても、われわれは愛敬の念を持たなけ ればなりません。
つまり、他人や世の中に対しても孝を尽くさなければならないのです。
他人や世の中に対して愛敬の念を持てば、他人のものを盗んだり、みだりに自分の欲望を満たそうなどという考え は消えるはずです。
そういうことをする人は、他人から受けた恩を全く知らない人です。
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・・・すごい。
1つ話を聞いただけで、心が洗われるようだ!
小林義典先生のTOSSランドのコンテンツも参考になりました。
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