「成長するものだけが生き残る」(上原春男)
「成長するものだけが生き残る」
上原春男(サンマーク出版)2005年初版
書名や見出しにあるように
◆「成長するものだけが生き残る」
◆「なぜ成長しなければならないのか」
◆「これでいい」と思った瞬間に成長は止まる
◆「成長したい」という欲求が幸福をもたらす
などと迫られたら、香山リカ氏などはどう反応するのだろう。
香山リカ氏が批判した勝間和代氏以上に、「人は成長して当たり前」「努力して当たり前」と上原氏は説く。
成長を強要されるのはシンドイかもしれない。
100%完全燃焼しなくても、8割主義でそこそこ生きていけばいいじゃんという考え方もある。
しかし、自分が健康で生きている以上、これまでの先人のお礼の気持ちも込めて、全力で「成長思考」をし、限界を突破したい。むろんバーンアウトしたら事情は別である。
上原氏が説く5つの「成長の原理」だけ見ても、具体例がないから意味は分からないかもしれないが、とりあえず、覚書をする。
①「創造・忍耐の原理」(成長力は、創造性と忍耐力をかけたものである)
②「成長限界の原理」(成長→限界→限界突破→再成長)
③「並列進行の原理」(成長する人は「同時進行」がうまい)
④「条件適応の原理」
(変化に柔軟に対応できる人が成長できる・ピンチをチャンスに・短所を長所に)
⑤「分離・再統合の原理」(成長の秘訣は、強み・弱みを分解し、再構築すること)
◆まず「成長するのだ」という前向きな意志や姿勢がなくてはならない。(P42)
◆目標を口に出すことで、成長回路を刺激する(P46)
◆伸びるのは「デタラメ度」の高い人(P130)
などの言葉をかみしめて、日々精進したい。
ちなみに、50を超えると、自分の精進は自分のためでなく、後輩のためである。
とはいえ、後輩に後ろ姿で語れる人間でありたいという欲があることを考えると、やはり己のためと言えるのかも・・。
最近、どこかで聞いた「男って、すぐ名前を残したがるよね」。
功名心も「生きるエネルギー・成長エネルギー」の1つなのだろう。
緒方洪庵は、「名声や利益を顧みることなく」と、戒めている。
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