型を学ぶ~華道と教師道~
先週、何となく「先輩ROCK YOU」という番組を見た(途中から)。
ゲストは、華道の未生流笹岡、笹岡隆甫氏であった。
http://www.ntv.co.jp/rockyou/kokoro/2014/07/712.html
※ 「華道笹岡の論理的で緻密な計算」
※ 「華道にまさかあんな方程式があったとは...!」
※「江戸時代から受け継がれてきた花を美しくみせる黄金比率」
などとあるが、これは、直角三角形の比率のことだ。
笹岡さんのHP「未生流笹岡」で探ってみる。
http://www.kadou.net/learn/index.html
◆江戸時代後期(19世紀の初め)、未生流の始祖、未生斎一甫が庶民のためのいけばなとして「生花(せいか)」を考案します。
ー中略ー
生花は、三角形に納まります。体の先と、用の先と、足下の3点を結ぶと、直角二等辺三角形になります(用の先が直角の頂点です)。
・・・型があるから、誰でも習得できる。
そのこともHPに書いてある。
◆当流では、寸法が定められており、その寸法に従って切れば誰もがほぼ美しい花姿に調えることができます。
「私、不器用だから…」と心配される方が多いのですが、この寸法があれば大丈夫。 誰にでもきれいにいけあげることができます。そのために先生がいるのです。
◆未生流笹岡に入門すると、先人が考案したいけばなの設計図「型」に、花枝の長さや配置・角度を書き添えた図面「寸法表」を手渡されます。この図面の通りに花を組み立てていけば、初心者でも、美しい花姿に整えることができます。
寸法表を用いた理論的な教授方法は、未生流笹岡の大きな魅力の一つです。
・・・「○○が定められており、その○○に従えば、誰もがほぼ美しい△△ができます」
この理論的な教授方法が「システム」だ。
免許皆伝までのステップ=上達論は、システム論でもある。
教師の上達論と重なって、頭の中がスパークする感じだ。
さて、「型を守れば、誰もが美しい花姿に整えられる」とあるが、次の言葉もある。
◆まずは、型をしっかり身につけ、それを土台として、時代に合った新たな美を追求していきます。
いけばな教室は、その基礎を学ぶ場です。
・・・ 自分も、型をしっかり身に付け、それを土台にして、時代に合った新たな教育実践を追求していこうと思う。
ただし、先のくだりは、冒頭にあるフレーズがついている。
◆いけばなが目指すのは「型破り」です。
まずは、型をしっかり身につけ、それを土台として、時代に合った新たな美を追求していきます。
いけばな教室は、その基礎を学ぶ場です。
・・・そりゃあ、そうだ。型通りのことだけをしていたら「入門者・弟子」の立場から脱却できない。
型通りの作品を展覧会に出品するわけにもいかない。
「型」を身に付けるべき段階の私だが、いずれは「型破り」を目指す。その気概を失ってはいけない。
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