根性や努力でなく「システム」改善が大切である
再読した岡本薫氏の「日本を滅ぼす教育論議」のある一説。
「心」や「意識」のせいにして「システム」の改革を怠っていないか?
多くの生命を犠牲にしたにもかかわらず、日本ではいまだにこうした悪しき精神主義から脱却できていない人が多く、依然として、「システムの改革」ではなく、「人の『心』や『意識』や『精神』を変える」という「手段」であらゆる問題を解決できる、と信じ込んでいる人が少なくない (P128)
・・・教務主任として感じるのは、仕事の期日に間に合わない先生が多いのは、個人の問題か、学校のシステムの問題か」である。
みんなで合意形成した期日を平然と守れない風潮は、「教える立場にある者」として問題がある。
これまでは、期日を守る先生もいるのだから、仕事の遅い常連さんの意識の問題だと思ってきた。
しかし、個々の先生の意識の問題と決めつけて、学校運営の改善を怠るわけにはいかない。
学校運営に問題があるのか、どこを改善すると事務処理がスムーズにいくか、全職員からきちんと意見をもらおうと思っている。
そのような自分にとって、「『心』や『意識』のせいにして『システム』の改革を怠っていないか?」という問いかけは、非常に胸にしみたのである。
もちろん、「心」や「意識」=「やる気」のせいにしやすいのは学習も同じである。「システム」の改革に邁進したい。
高校野球の常勝チーム、大学進学の名門校など、生徒が入れ替わっても好成績が残せるのは、「意識」ではなく「システム」のおかげだ。
「がんばる」の具体的な方策を示すことが、「システム」と言えるかもしれない。
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