横山ドクターに教わったペアレントトレーニングの極意
横山浩之ドクターの発言をまとめた「TOSS特別支援教育の指導 ML相談小事典」が発刊されたのが、2003年10月。現在7刷だそうである。私にとっても大切な思い出の1つである。
http://www.meijitosho.co.jp/detail/4-18-149011-4
この中で、自分自身、強い関心をもったのが、次のアドバイスだった、
1 増やしたい行動は、ほめる
2 減らしたい行動は、無視する
3 絶対に許せない行動は、止める
同書の引用の形で、このアドバイスは、いろいろな教育雑誌でも紹介された。
多くの先生方の役に立ったと思うと、うれしかった。
とはいえ、このアドバイスが「ペアレントトレーニング(応用行動分析学)」の理論に基づくことを、私は当時知らなかったし、書物の中にも出てこない。
発刊後、横山ドクターがすすめする「読んで学べるADHDのペアレントトレーニング」を読んだ。
初版は2002年3月。ML小事典の編集作業を始めた頃だが、私が読んだのは、発刊後のことだ。
この本で、先のドクターのアドバイスがPTなのだと知った。
さらに、「良い結果を起こし、よい評価(褒め言葉)を得られたら、人はますます、その良い行動を繰り返そうとする」が、応用行動分析学・ABC分析なのだと知った。こちらは、発刊からずいぶん経った頃だ。自分がブログで「応用行動分析学」に触れたのも、2011年12月のことだ。
http://take-t.cocolog-nifty.com/kasugai/2011/02/post-14e1.html
ちなみに、「おひさまクラブ」という栃木の発達障害のサポートグループの「応用行動分析・療育関連」のページに、本書も紹介されている。それが、いつの記載かは不明だが、「応用行動分析」の言葉を含まない本書を、リストに含んでくださっているのだから、ありがたいというしかない。
http://homepage3.nifty.com/ohisama/book-aba.html
さて、先週、「教師力アップセミナー」が、大口中学校で行われ、久しぶりに横山ドクターにお会いした。
横山先生からは、新刊をいただいた。
「マンガでわかる 魔法のほめ方 PT 叱らずに子どもを変える最強メソッド」
ドクターは、PT理論を広める動きを現在も続けている。
それにしても、ML小辞典の段階で、もう少し突っ込んでおけばと思うと悔いが残る。
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1 増やしたい行動は、ほめる
2 減らしたい行動は、無視する
3 絶対に許せない行動は、止める
この3つを知るだけで、学級経営と生徒指導・特別支援の対応が激変します。
この3つのアドバイスの理論的な裏付けがありましたら教えてください。
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などとQを立てれば、PT理論・応用行動分析学についてのドクターの回答が得られたはずだ。
7刷にもなった書籍だから、もっと早いペースで、PT理論や応用行動分析学についての理解が広がったのではないだろうかと思う。
今は、その反省を含めて、自分なりにしっかり学び、世に広める努力を続けたい。
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