感想文の到達目標・必達目標
2年生の説明文「どうぶつえんのじゅうい」(光村)の学習の手引きに示された感想文は、およそ200文字である。
◆ぼくは、にほんざるがはちみつといっしょにくすりをのんだところを読んで、本当にほっとしました。
それは、ぼくも、くすりをのむのがにがてだからです。あまいくすりもあるけれど、かたくて、のみにくいものもあります。
おかあさんが、「のまないと、なおらないよ」と言うので、がまんしてのみます。
にほんざるは、くすりをのむのは早くげんきになるためだと分かっているのかな。それを知りたいと思いました。
大人の作文だろうが、コンパクトな感想文である。文にして6文。
さて、2年生で、どれぐらいの子供がこの程度の感想文を書けるだろうか。
また、どれぐらいの子に、この程度の感想文を書かせることを目指せばよいだろうか。
2年生で5割・・・というのは難しいだろう。
4年生なら、これぐらい書かせたいが、それも6割、7割が難しいか。
2年で2割・3年で3割・4年で4割・5年で5割・6年で6割なら、必達目標(最低基準)となるだろうか。
それも、最低基準としては難しいだろうか。
子どもに作文の力をつけさせたいと願うなら、具体的に、どの程度の作文を求めているのかを示して議論したい。
たとえば、上記の作文は、何年生の子供に、何割の到達基準で求めることが可能か、そのように議論したい。
ちなみに、4年生の「ごんぎつね」2場面のつぶやきも、およそ200文字である。文にして7文。
◆兵十のおっかあは、とこについていて、うなぎが食べたいと言ったにちがいない。それで、兵十が、はりきりあみを持ち出したんだ。ところが、わしがいたずらをしてうなぎを取ってきてしまった。だから、兵十は、おっかあにうなぎを食べさせることができなかった。そのまま、おっかあは死んじゃったにちがいない。
ああ、うなぎが食べたい、うなぎがたべたいと思いながら死んだんだろう。ちょっ、あんないたずらしなけりゃよかった。
国語B問題への対応のためにも、ちょっとした課題で200文字程度の文章が苦もなく書く力をつけさせたい。
なお、200文字という基準もよいが、1文が20から30文字になるなら、「7文ぐらいの文章」という目安でもよいと自分は考えている。
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