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April 29, 2015

コンフォートゾーンとメンタルエナジー

(1)馴染みの場所=コンフォートゾーン

 行きつけの店というのは、面倒がなくていい。
 食べ物屋さんでもそうだが、衣料品店や本屋も行きつけだと、どこに何があるか分かるし、変化がすぐわかるので時間のロスがない。

 自分には行きつけの喫茶店も居酒屋も床屋さんもないので、「お客さん、いつものでいいですよね」などと言われることはない。
 でも、そのような空間に心地よさを感じる人もいるに違いない。

 まさに「コンフォートゾーン」(心地よいゾーン)である。

 しかし、コンフォートゾーンは別名「ぬるま湯」である。居心地のよさは時に停滞を招く。


2)「現状維持」=「退化の始まり」


  『解決する脳の力』(角川書店)で林成之氏が、「ベテランほど発想が落ちる理由」との見出しで次のように述べている。

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 自分が作ってきた物を守りたいという「自己保存」の本能が強く働くと、「現状維持」や「安泰」を望む気持ちが強くなってしまいます。
「現状維持」とは新たな発想を拒むのと同じことですから、これは見方を変えれば「衰退の始まり」なのです。(P90)
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 回り道のススメ・寄り道のススメと聞いたことがある。
 マンネリ化の脱却のためには、ふだんと異なる刺激を求めることが大切だ。

 かつて、この箇所を読んだとき、自分を変えるなら、ふだんの食べ物が手っ取り早いと思った。
 久しぶりにミスタードーナツに行った時、たくさんの新商品があるのに、結局いつも通りのポンデリングを選んで後悔したことがある。
 たかがドーナツ1つの選択に自分のチャレンジ精神のなさを思い知らされたのだ。
 それから「いつも同じ食べ物を選んでしまうのは老化の始まりだ」と思うようになった。
 同様に「いつも同じ店を選んでしまうのは老化の始まりだ」とも思うようになった。
  チャレンジには失敗もつきものである。自分の環境を変えるのは面倒だし怖い。
 
  しかし、だからこそ、変えなくてはいけない。
  
  毎日のランチや嗜好品で新しい物にチャレンジするかどうか、その「微差」が「大差」になる。
  若いうちは、定番に安住してはいけないし、チャレンジを怠ってはいけない。
 「コンフォートゾーン(ぬるま湯)」に安住してはいけない。


(3)メンタルエナジー

 トップビジネスマンの中には、昼食をコンビニで済ませたり、同じスーツを何着もそろえる人がいる。
 なんと物草で非社交的かと思ったが、どうやらそうでもないらしい。
 オバマ大統領も同じスーツを何着も揃え、ステイーブジョブズも同じセーターとジーンズを何着も揃えていたという。

 その理由が「決断の数を徹底的に削減し『決断疲れ』を回避」することだった。


http://curazy.com/archives/57692

より引用

◆毎日同じ服を着る成功者は、スティーブ・ジョブズやアインシュタインに限った話ではありません。
米オバマ大統領は、ほぼ毎日同じスーツを着ることで知られています。その理由を、彼は以下のように語ります。

「私は常にグレーか青色のスーツを着用している。こうすることで私が下さなければならない決断の数が減るんだ。何を食べるか、何を着るか決める余裕はないし、他に決断しなくてはならないことが山のようにあるからね(Vanity Fair)」

http://www.vanityfair.com/news/2012/09/barack-obama-michael-lewis

またFacebookのCEO、マーク・ザッカーバーグは日々お決まりのグレーのTシャツや、黒のパーカー、ジーンズを身にまとっています。
ザッカーバーグは、Facebookの公開Q&Aセッションにて投げかけられた「なぜあなたは毎日同じシャツを着るのか?」という質問に対し、以下のように返答します。

「僕は社会への貢献に関係しない決断はできるだけ下さないようにしている。
実はこれは多くの心理学的な理論に基づいていることで、何を食べるか、何を着るかなどのたとえ小さな決断でも、繰り返し行っているとエネルギーを消費してしまうんだ。
日々の生活の小さな物事にエネルギーを注いでしまうと、僕は自分の仕事をしていないように感じてしまう。
最高のサービスを提供して、10億人以上もの人々を繋げることこそ、僕のすべきことなんだ。
ちょっとおかしく聞こえるかもしれないけど、それがぼくの理由だよ(vimeo)」

 成功者からの口から揃って出てくるのは「決断の数を減らす」という言葉。
その理由は、小さな決断でもその数を重ねることによって大きな決断の正確性が落ちてしまうため。
これは「決断疲れ」と呼ばれる心理的状態で、数々の決断により精神的な疲労が蓄積し、日々の生産性が下がってしまうことを指します。
「今日は何を着たら良いだろう」
「朝ごはんは何を食べたらいいだろう」
「次はどんな髪型にしてもらおうか」
 そんな些細な決断を日々繰り返すことで、私たちはより大切な決断の精度を下げてしまっているのかもしれません。
 もちろんファッションや身だしなみに気を使って生活することが一概に悪いと言えるわけではありません
。周囲のから良い印象を持ってもらうために、日々違った服装で歩く人もいるでしょう。
しかし、今回ご紹介した成功者たちはそうではありませんでした。

 徹底的に決断の数を減らし、シンプルに生きる。
そうすることで自分の目標により一層集中することができ、夢への近道を歩むことができるのではないでしょうか。

・・・上記の記事で、ザッカ―バーグ氏が言う「心理学的な理論」は、たとえば以下のものらしい。

http://www.cafeglobe.com/2014/12/042857men_clithes.html

 例えば、フロリダ大学の社会心理学者ロイ・バウマイスターは次のように言っています。
「決断というのは疲労を引き起こすものだ。(中略)成功を収める者が、良い決断を下すことができるのは、彼らの意思によるものだが、それだけでなく、そのほかの決断、つまりストレスを軽減する習慣を身につけているからでもある」。 『ル・モンド』紙2014年11月28 22面より翻訳引用


 「チャレンジ精神」とは、全く正反対だが、以下も、余分な決断にエネルギーを注がないことのススメである。

http://logmi.jp/52355

 自分の仕事に関係の無いことにはルールを定め、迷わない

 私達が意思決定をするメンタル・エナジーの容量は限られていると研究でも明らかになっています。
ことの大小に限らず、私達が意思決定を下す度にこの容量を減らすというのです。
問題は、大きな決定を下さなくてはならない時、人生の大きな結果に繋がるような決定をしなければならない時に、何を着るか、何を食べるか、何を買うか、何をテレビで見るかを決めることでものすごい労力を使ってしまっているのです。
その結果重要な決定を下さなくてはならない時に、最大限のメンタル・エナジーを使うことができない。

どうすればよいでしょうか? 
皆さんがやらなくてもよいこと、やりたくないことを排除するのです。

やらなくてはならないけれども、あまり重要視していないことは自動化するのです。
それについては毎回同じ決定を下す、または誰か他の人に決めてもらうのです。
自分があまり重要視していないことに対する意思決定で消耗されないので、自分の好きなことに最大限の力で取り組むことが出来るのです。
「退屈な人達」に共通する第2のことは必要最低限に留める、でした。


・・・・・・さて、その通りなのだが、とはいえ、自分が世界を動かすような重要な決断を迫られているわけではない。「メンタル・エナジー」を理由に、コンフォートゾーンに居座るのは好ましくないし、自分の服装や言動に注意を払わないのは自己弁護に過ぎない。
そもそも、オバマのスーツもジョブズのセーターもブランド品である。
 
◆仕事がたまってきたら、余分な決断は避け、仕事に専念する。
◆ただし「何でもいいや」という言動や態度が周囲の人を不快にさせないように最低限の配慮はする。服装や食事を「やらなくてはならないけれど、重要視していない」ジャンルのものと決めてしまうと、阻害されかねない。
◆余裕があるときは、余分な決断を含め、自分の見聞を広げる努力をする。
◆忙しさを理由に変化を求めない・新しい情報をインプットしないのは、自己改革のチャンスを逃すことになる

(4)アマゾンのすごさ

 「○○を購入したあなたにお薦めの商品」という形で案内が来る。余分な判断を削るすごいシステムである。
 むろん、昔から「外商」の担当者は、顧客に一番合った商品をお薦めするプロプロフェッショナルであった。

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